所長のミニコラム ~ Monthly column ~
|
|
士業増産時代
司法試験の合格者が多くなったことから、弁護士事務所へ就職することが難しくなっていると報道されています。もともと弁護士事務所へ勤務する司法試験合格者は「イソ弁」と言われています。「イソ弁」とは居候弁護士の略称です。居候とはいえ、給与はきちんと出ますので、生活には困りません。現状はこのイソ弁になることも困難な合格者がいて、無給で弁護士事務所に机を置かせてもらっている人もいるとのことです。そして、机も置かしてもらえない合格者は、自宅でとりあえず登録する「宅弁」と言うようです。すごい時代になりました。
同じ士業である公認会計士も大量合格者時代に突入です。試験制度が変わって一発勝負になり、合格率19%で4,000人が合格しました。私の時代は2次試験が合格率5%で240人の合格者、かつ3年後に3次試験がありました。3次試験はまず筆記試験があり、合格者はさらに試験委員と一対一の口述試験となります。何を質問されるのかドキドキしましたが、貴重な経験でした。
これからは、士業も質より量の時代に突入ですかね・・・
障害者プロレス「ドッグレッグス」第75回興行
10月13日に北沢タウンホールで障害者プロレス「ドッグレッグス」の興行がありました。これで4回目の観戦でしたが、もうかなり楽しんで見ることができます。このコラムで以前にもドッグレッグスのことを書きましたが、偶然にもドッグレッグス無差別級チャンピオンの鶴園誠さんが、このアトラスのホームページを見てくれてメールで連絡をくれました。私もとても嬉しかったです。
そこで、今回の試合が終わった後に、鶴園さんに会いに行って少し会話をして、一緒に写真を撮りました。その写真は、ホームページに掲載してあります。趣味のページ
皆さんも障害者がガチンコでやるプロレス(総合格闘技)を見に行ってください。 感動しますよ!
お相撲さんがかわいそう
朝青龍に対する処罰と17歳のお相撲さんが部屋の暴行事件で死亡したり、角界に明るい話題がありません。私は大鵬、柏戸の時代から若貴の時代まで、よくテレビ観戦ですが熱くなって見ていました。最近は、相撲の内容よりもこれらの事件を通しての角界のあり方などが議論されています。
これからあらゆる可能性のある17歳の若者が、相撲部屋の土俵外のかわいがりにより命を落としたことは残念でなりません。理由は部屋から逃げたからとかいうものですが、相撲自体が他の格闘技とは違って、妙に伝統や格式に権威付けられていることから、「部屋から逃げ出す」ことに通常では考えられない怒りを部屋全体が持ったのだと思います。集団リンチが相撲だから許されるとしたらとんでもないことです。
私の中では、プロレスも相撲も同じではないかと思います。体と体がぶつかり合うことを見て、観客が楽しめればよいわけで、やれ土俵は女人禁制だとか言って、まだ堂々と女性差別を誇らしげにしている体質では、エンタテインメントとしての格闘技でお金をもらうのは無理かと思います。
なんか相撲が嫌いになりました・・・
どうなる?米国経済
アメリカのサブプライムローンの問題で、為替が急激に円高に振れ、それにともなって株式相場も大きく影響を受けています。日本がバブル崩壊後、株価が長期間低迷していた時も、アメリカの株価はジワジワと右肩上がりで上昇し続けていました。同じく日本では下落し続けていた不動産価格も、あの広いアメリカで一般住宅が値上がりし続けていました。
バブル崩壊時の日本がそうだったように、ここでアメリカの不動産価格が下落して、金融機関の貸し出しが回収できず、信用不安が広まり、株価は下落して個人消費も落ち込む、といった流れになると大変です。アメリカの景気が減速すれば為替は円高になり、日本の輸出を中心とした企業への影響は大きいことになります。
やっと景気が回復してきた日本ですが、為替の影響から米国経済に頼らざるを得ないのが残念です。しかし、日本の企業が中国やインドに積極的に進出しているとともに、取引も拡大傾向にあるようです。企業取引のグローバル化によって、リスクの分散が図れるかもしれません。いつまでもアメリカ頼みというわけには行きませんよね。
内藤大助の試合
7月18日に後楽園ホールへ、内藤大助の世界戦を見に行きました。相手は、ポンサクレック・クラティングデーングジムというタイの名選手です。下馬評では内藤が圧倒的に不利とのことでしたが、見事WBC世界フライ級のタイトルを手にしました。
7月7日にも日本フェザー級チャンピオンの粟生と秋葉の試合を見に行きましたが、内藤の試合は、比較にならないほど燃えましたね。最終ラウンドは、観客総立ちで皆絶叫していました。久々に身体が熱く燃える試合を見ました。
亀田兄弟も好きですが、内藤みたいな泥臭いボクサーも好きですね。防衛戦が楽しみです。
養育家庭制度
養育家庭制度というものがあることを皆さんは知っていますか?家庭での生活を送ることができない子供たちは、児童養護施設に入って集団生活を送りますが、養育家庭制度というのは、一般の家庭でそのような状況の子供を受け入れる制度なのです。養子縁組はしないで、一定期間子供を家庭で受け入れて育てる制度なのです。里親制度とも言います。
私にも3人の子供がいまして、3人とも大学生になり、そのうち双子である長男次男が「1人暮らしをしたい」ということでめでたく我が家を去り、それなら以前から計画していた養育家庭になろうということで、6月の18日・19日の研修を受けてめでたく東京都の養育家庭の資格を得ることができました。まだ、受け入れる子供は決まっていませんが、どのような子供が来るのか楽しみです。
この養育家庭制度ですが、杉並区、中野区、三鷹市、武蔵野市を管轄する杉並児童相談所でわずか34家庭くらいしか認定されていません。研修で訪れた児童養護施設である東京都石神井学園では、ここ2年間ほど養育家庭への受入はゼロということでした。石神井学園では、100人を超える児童が生活しているのです。
正直言って養育家庭になって何をしたいという考えは一切ありません。ただ、このような制度があって、それを必要としている子供たちがいるのであれば、それを受け入れるのは我々の義務であると思うのですが・・・違いますか?
ディズニーランドでボランティア
KIDSというNPO団体が主催して、障がい者をディズニーランドでエスコートするボランティア活動に、当事務所から6名ボランティアとして6月1日に参加しました。参加者のほとんどは金曜日ということもあって、企業からのボランティア休暇を利用した参加が多かったようです。私のチーム(3名)も日本サムソン、シティグループの女性、他のチームも新生銀行とかやはり外資系の会社が多かったです。私も社名を聞かれましたが「アトラス総合事務所」と言っても知らないと思いますので「会計事務所です」と答えるしかなかったのが、ちょっと寂しかったですね。
金曜日というのに修学旅行生や観光客、若者がたくさん来場していて驚きました。私がエスコートした女の子は11歳で少しばかりの障がいがあるようでしたが、スプラッシュマウンテン、スペースマウンテンと私のことなど何も気にせず、すべて一番前で絶叫していました。私は恐ろしさに絶叫していましたが、最後のサンダーマウンテンに乗る時間がなく、乗れなくなったのが彼女には残念でした(私はうれしかったです)。
乗った後に飛び上がって喜びを表現している姿を見ると、90分も並んだ疲れも吹き飛びます。子供はみんな同じですね。かわいいものです。
シティグループの女性は、夜勤明けで寝ないでボランティアに参加していました。若いのに頭が下がる思いです。酒飲んで会社や上司の悪口を言っている暇があるなら、こういった活動にも目を向けて自分の世界を少しでも広げたらよいと思いますが・・・
ドッグレッグス
4月21日に障害者プロレス、DOGLEGSの興行が下北沢でありました。私にとって3回目の観戦ですが、とても楽しめました。試合は皆本気でやっています。出場選手もいろいろで、這うようにしか動けない「愛人」、本物のE・Tのような動きをする「E・T」、知的障害者の「天才まるボン」、盲目の柔道家「ハードロック」、上半身だけで戦う「鶴園誠」、そして耳が聞こえない「陽ノ道」、そしてこの団体主催者の「アンチテーゼ北島」と、皆プロとしてレスリング(総合かな?)をしていました。この人たちがこれだけやっているのだから、今の自分はまだまだといつも思います。
最近の新聞に障害者のことを書いた記事が目に留まりました。かなり前、障害を持ったわが子を殺した母親に対して減刑の嘆願運動が起き、「こんなことが通ったら、我々障害者は死ねということ同じ、冗談ではない!」と動いた障害者活動家の記事がありました。確かにそのとおりですよね。障害を持っただけで殺されてしまった子供に対する考えがまるっきり無視されています。恐ろしいことです。障害を持っても本気でプロレスをして、私たちに感動を与えてくれるんですよ!
それと新聞には、知的障害者が作業所や施設にほとんど追いやられた状態で生活し、全国の刑務所には何千人という知的障害者が入所しているとも書いてありました。我々健常者が手を差し伸べれば、我々と一緒に社会生活をすることができる障害者の数は計り知れないと。やはり、我々は自分たちのことだけを考えるのではなくて、この世の中で一緒に暮らしているすべての人のことを、少しでも考えなければならないと思います。
皆さんも一度は障害者プロレスを見てください。感動しますよ! 次回の開催は、10月13日(土)北沢タウンホールで開催されます。
フットサル大会
3月24日に日本会計士協会東京会が主催したフットサルの大会がありました。出場チームは、新日本監査法人、あずさ監査法人、あたら監査法人、監査法人トーマツ、旧中央青山監査法人、三優監査法人、東陽監査法人、優成監査法人とアトラス総合事務所でした。
従業員が数千名の大法人の中、従業員26名のスリムな事務所はアトラス総合事務所だけでした。
初戦は、監査法人トーマツと対戦、大法人独特のずるがしこい攻撃で10対0の完封負け。
第2戦は、三優監査法人と対戦、中堅の監査法人だが、助っ人ではないかと思われる選手1人に前半3点を入れられ苦戦。後半はその選手が控えに回り、アトラスが優勢で1点をとりゲームセット、やはり前半の選手は助っ人であったと確信する。
第3戦は、従業員3,800名を擁する新日本監査法人と対戦、大法人特有の横柄な態度にチームの怒りが爆発、アトラスの本当の実力を出して3対0の圧勝でした。
「小よく大を制す」の言葉どおりです。数より中身です。新日本監査法人さん、もっと練習してください!
遠呂智
障害者プロレス「ドッグレッグス」に毎回出場している、リングネーム「遠呂智(オロチ)」がNHK教育テレビに出るということは、知り合いからメールをもらって知っていましたが、いつものようにそのことは忘れ、偶然チャンネルを変えたら途中からですがその番組を見ることができました。重度の障害がありますが、ひとりで生活をしている女子大生です。「なぜ障害者プロレスを?」という問いに、北島行徳の「無敵のハンディキャップ」を読んで」ということでした。私もこの本は読みましたが、かなり衝撃を受ける本です。
そして、「障害者がみんなで歌う歌って、いつも美しい歌ばかりじゃないですか」、「変な歌なんて歌わせないですよね」、「私はそういうのがいやなんです」という意味のことを言っていました。「障害者だからこうしちゃいけない」とか「障害者らしく」みたいな世間の風潮は確かにあります。しかし、障害者たち本人にしてみれば「ありがた迷惑」な話かもしれません。またわれわれ健常者も、「障害者のために何かをしてあげる」ことによって自分自身が救われることも確かにあるような気がします。
大学生のときにアルバイト先で知り合ったおじいちゃんが「幼稚園児がわれわれの前で歌を歌っても、何も面白くない」、「若いねえちゃんの方がいい・・」と言っていました。これも本音ですかね。「無敵のハンディキャップ」に書いてあった障害者の「どうじょうの はくしゅは いらないのですね」という言葉の意味も分かります。
遠呂智は、自分が障害者であることを強みとして、これからもプロレスや福祉の仕事に挑戦したいと言っていました。いいですね、こういう人。
1月の格闘技観戦
会計事務所の1月はかなり忙しい月となります。1月でする年末調整、償却資産税の申告、法定調書の提出など通常業務に上乗せの業務がめじろ押しです。そんな中でも私はしっかりと1月の3つのイベントを観戦して来ました。
まず、1月6日の坂本博之の引退試合です。引退試合なのに対戦相手のタイの選手が予想に反して強く、坂本の負傷判定による引き分けでした。坂本選手の最後の試合を見れただけで幸せでした。
次に1月13日のドッグレッグス主宰の障害者プロレスです。新宿FACEで私自身2回目の観戦でした。初めての観戦では、あまりの衝撃に、楽しみながらの観戦とは行きませんでしたが、今回はアルコールを飲みながらの観戦ということと、2回目ということで、余裕を持ってとても楽しい観戦ができました。障害者の方たちのガチンコでのファイトを見ると、「よ~し、俺もがんばるぞ!」という気持ちになります。次回は、4月21日北沢タウンホールでの開催です。皆さんもぜひ観戦してみてください。すごいですよ!
最後は、1月30日後楽園ホールでの西澤ヨシノリの東洋太平洋ライトヘビー級の初防衛戦です。41歳で現役プロボクサー。いいですよね。しかし、結果は残念。判定負けでした。西澤のチャレンジ精神に乾杯!
会計が見直されている?
新年あけましておめでとうございます。今年も始まりました。会計事務所は、新年早々繁忙期に突入です。1月の給料でする年末調整、法定調書の作成、給与支払報告書の作成提出、償却資産税の申告、そして2月に入れば確定申告です。毎年のことですが大忙しです。
時代とともに会計に対する社会の認識が変わってきました。バブル崩壊までは、1年間の事業活動における儲けを表す損益計算書の利益が重視されてきました。しかし、バブル崩壊により、見かけの利益より実際のお金が重視されてキャッシュフローが重要性を増してきました。そしてカネボウ事件等により会計の正確性を担保する会計士監査の質の重要性が問われ、その後のライブドア事件では匿名組合を利用した巧妙な利益操作が発覚して問題となりました。
その結果、会計に対する世の中の意識に変化が起こり、会計士は会社とガチンコで監査し(本来、当たり前のことですが)、経営者もコンプライアンス、内部統制の充実を通して会計の質を積極的に高めています。会計の社会的地位がかなり上がった感じです。
中小企業でも、会計参与制度が始まり、中小企業会計基準に従った決算書に対しては、借入の保証料や金利が安くなる制度も出てきました。
会計は税金を計算するためだけのものではなく、社会において信用を勝ち取る重要なツールであるとともに、一歩間違えれば信用を全くなくしてしまうものであることも違いありません。