所長のミニコラム ~ Monthly column ~

03月のミニコラム

重症心身障害児のデイサービス

ヤフーニュースを見ていたら「重症心身障害児のデイサービス」が目にとまりました。デイサービスといえば年配者の利用するものしか頭に浮かびません。

運営者の紺野昌代さんは看護師で、3人のお子さんは皆生まれ持って重傷児ということでした。長男が13歳で亡くなり、その後離婚で先が見えなくなり、2人の子供を乗せた自動車で崖の手前でアクセルを踏もうと後ろを振り向くと子供の笑顔、「この笑顔を守らなければ」と踏みとどまります。

その後、重症児のデイサービスを探すが数が少なく、「なければ自分で作ればいい」と重症児のデイサービスの事業所を自らオープンします。残念ながら2人の子供も2020年に亡くなってしまいました。

大変な思いをされて元気に活躍されている紺野さん。少しですがアトラスも寄付をさせていただきます。介護保険で年配者を対象としたデイサービスや老人ホームはかなり充実してきているのですが、私たちの代わりにそれよりもっと大変な思いをして家族を支えている方への行政のサポートがもっとあってもよいと思います。

2023.03.01 公認会計士・税理士・行政書士 井上 修
02月のミニコラム

ミル・マスカラス

新聞によるとメキシコの覆面レスラー、ミル・マスカラスが、2021年秋に叙勲したことを正式に伝える伝達式がメキシコのアレナ・メヒコ(メキシコシティーにあるルチャリブレの本拠地)で行われ、駐メキシコ大使からリング上で叙勲の伝達を受けたということです。

今は亡きアントニオ猪木の叙勲も最近ありましたが、生きているうちにあげたかった・・・
外国人レスラーでは、ザ・デストロイヤーも叙勲しています。私としては、猪木にあげるならジャイアント馬場にあげて欲しかったし、外国人レスラーならアブドーラ・ザ・ブッチャーやスタン・ハンセンにあげてもいいと思うんだけどな?。やはり、マスカラスやデストロイヤーといった正統派のレスラーでないと勲章はもらえないのですかね。

プロボクサーでは、日本で初めて世界チャンピオンになった白井義男やファイティング原田が叙勲しています。具志堅用高にもあげて欲しいし、井上尚弥には国民栄誉賞を早急に与えることを声を大にして言いたいと思います。

2023.02.01 公認会計士・税理士・行政書士 井上 修
01月のミニコラム

ビオンテック社

現在私たちが接種しているファイザー製のワクチンを開発した会社がドイツのビオンテック社です。もともとこの会社はmRNA(メッセンジャーRNA)を使ってガンの免疫療法を開発している会社でした。創業者であるエズレムとウールの夫婦は、中国で発生した新型コロナウイルスの報告を聞いて、「これは間違いなく世界中でパンデミック(爆発的な感染)を起こす」と確信し、ワクチンの開発に没入します。

もともとワクチンは、病原性を弱めたり病原性を無くしたウイルスを使って作りますが、私たちが接種しているコロナワクチンはこれらとは全く異なるmRNAという分子を利用して作ったワクチンです。いままで、ワクチンの完成まで最低でも4年かかっていたものが、このmRNAを利用したことによりわずか11カ月で開発することができたのです。

最終段階での治験は、本物のmRNAワクチンと人体に無害の偽薬を被験者に投与してその後の感染者の割合を見ます。その結果、コロナに感染した被験者170人のうち、mRNAワクチンを2回投与された被験者はわずか8人だけで、mRNAワクチンの有効性は95%以上あるとしてファイザーから世界に送られたのです。

以上は、「mRNAワクチンの衝撃」という本を読んでのものですが、開発までの11カ月におけるビオンテック社の資金調達や行政当局及びアメリカの巨大企業であるファイザーとの交渉などがスリリングに書いてありました。ドイツの小さな創薬ベンチャーが世界の命を守ったのですから「ブラボー」ですね。

2023.01.01 公認会計士・税理士・行政書士 井上 修