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週刊税務調査日記

退職金でもめた調査 (8)

第264号 2007/7/9

▲納税者

「税務署の言うとおりに修正申告をすると600万円も追加で納めなくてはならないなんて、無茶苦茶ですよね」

「私は納得できないですね」

■会計事務所

「確かに厳しい処分ですね」

▲納税者

「退職金規程だって、税務署が持っている規程の存在自体、我々は知らなかったですから」

■会計事務所

「そうですよね」

「まぁ だけれども こちらもちょっと強引な処理をしていますからね」

▲納税者

「ええ 確かに それは・・・」

「すみません、ちゃんとご相談してからやればよかったです・・・」

■会計事務所

「もうやってしまったことですから、なるべく修正額が少なくなるように粘り強く頑張りましょう」

▲納税者

「お願いします」

その後、税務署と我々との間で、かなり厳しい応酬がありましたが、こういった問題は、程度問題ですので、なかなか落としどころが見つかりません。

お互い感情的になって、しばらく双方とも連絡がしにくい状況になりました。

▲納税者

「先生、何か税務署との関係がこう着状態になってしまいましたね」

「正直言って、毎日税務署のことを考えるとよく眠れなくって困っています」

■会計事務所

「え~そうなんですか」

「我慢比べですから、もっとしっかりしてください」

▲納税者

「いや~ もう この辺で何とか決着してもらえないですか・・・」

■会計事務所

「そうですか」

「では、私から税務署に電話してみましょうか?」

▲納税者

「ぜひ そうしてください」

ということで、税務署に電話したところ、先方もちょうど困っていたようで、私どもの事務所に数日後、統括官、上席調査官、調査官と3人でやって来ました。

●税務署

「この度はお手数をおかけしまして、申し訳ございません」

初めて会う統括官が丁重に挨拶します。

■会計事務所

「こちらこそ、ご面倒をおかけしております」

こちらも丁重に挨拶します。

もう、今日で決着をつけるべく、税務署は妥協案を提示してきました。

納税者も納得しそうな案でしたので、それを受け取り、お引取り願いました。

数日後、その妥協案を持って納税者に説明します。

▲納税者

「いや~ もう これで済むなら、これでお願いします」

「先生、この件で5キロ痩せました」

■会計事務所

「ダイエットできたわけですね?」

これで一件落着です。

修正申告をして、追加で納税しておしまいです。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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