週刊税務調査日記

別室に連れて行かれた調査(5)

第47号 2003/2/10

納税者の会社事務所で行われた税務調査は一応終わり、後は税務署からの連絡を待つだけです。

そして後日、税務署から連絡がありました。

●税務署

「大変恐れ入りますが、4月15日に税務署に社長さんと一緒に来ていただけないでしょうか?」

■会計事務所

「分かりました、伺います」

そして、4月15日に税務署に社長とともに向かいました。

税務署に到着して、担当部門に足を運びます。

会社に来た調査官と統括官が出て来ました。

●税務署

「こちらへどうぞ」と税務署の奥に案内します。

案内されたところは、おそらく税務署員の休憩室ではないでしょうか。

ちゃぶ台が縦に並べられた細長い部屋です。

「何でこんなところに案内したのだろう」と不思議に感じていました。

ちゃぶ台の向こう側に統括官と調査官が座りました。

そして、統括官が口を開きました。

●税務署(統括)

「うちの所員が大変お世話になりました」

「ところで仕掛工事の件ですが、外注先がどの現場をやったのか分からないなどといったことはないでしょう」

「そんなことで、外注を使って工事ができるのですか?」

「あなたがのらりくらりと本当のことを言わなければ、こちらで更正決定しますよ」

「そして、不服があるのだったら裁判でも何でも起こせばいい!」

「税務署をなめるじゃない!」

ドスのきいた声で、一喝されました。

そして、

「青森に出張だなんて、こんな時期はずれの求職活動などあるわけない」

「自分の帰省費用を会社につけたんでしょ」

「これに関しても、もし不服なら裁判でも起こせばいい」

と言い放しました。

納税者は出端をくじかれた格好でシュンとしています。

■会計事務所

「そんな言い方をしなくてもいいじゃないですか」

すると、矛先がこっちに向かってきました。

●税務署

「こんなでたらめな説明を一緒になってする税理士も税理士だ」

ムムム・・・

To be continued. 

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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