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週刊節税教室

個人事業の法人成りは節税になります

法人税・所得税
第263号 2007/1/15

☆質問

「平成19年度の税制改正で、昨年新しくできた特殊支配同族会社に関する

扱いの変更があると聞いたのですが?」

★回答

「はい、そのとおりです」

☆質問

「どのような変更内容だったのですか?」

★回答

「特殊支配同族会社の適用除外基準が大幅に引き上げられたのです」

「改正前は、基準所得金額(過去3期間のオーナー給与控除前の所得金額

の平均値)が800万円以下であれば適用除外でした」

「改正後は、基準所得金額が倍の1,600万円以下であれば適用除外となり

ます」

☆質問

「改正前の倍の1,600万円とは驚きました」

★回答

「私も驚きました」

「税理士会の政治連盟では、我々の活動のおかげ、と言っていますが、も

っと始めからきちんと制定してもらいたいものです」

☆質問

「この適用除外基準の改正はどのような影響がありますか?」

★回答

「この制度ができた昨年は、個人事業の法人成りの節税メリットがなくなっ

たと言われました」

「しかし、今回の改正でまた復活したと言ってよいでしょう」

☆質問

「具体的に教えてください」

★回答

「まず個人事業を法人にすると、それだけで税金が安くなる仕組みを説明

します」

「個人事業で所得が1,600万円あったとします」

「この個人事業をそのまま法人化します」

「法人では役員報酬を1,600万円支払います」

「すると、法人の所得はゼロで、個人では1,600万円の給与収入となりま

すが、所得は1,350万円になります」

☆質問

「個人事業のときと同じ条件でも、個人の所得が法人にすると250万円も

安くなるということですね?」

★回答

「そのとおりです」

「それは、給与収入には給与所得控除という特別な控除があるからで、

1,600万円の給与には250万円の給与所得控除があり、所得の計算で

控除できるのです」

☆質問

「なるほど」

★回答

「特殊支配同族会社の規定は、この節税効果を締め出すためのものです

が、適用除外の金額基準が倍になったことから、またこの節税効果が復

活したと言えるでしょう」

☆質問

「ウレシイ改正なのですね?」

★回答

「そうです」

「法人化した第1期目は、その期のオーナー給与控除前の所得が1,600万

円以下であれば適用除外になります」

「2期目は、前年のオーナー給与控除前の所得が1,600万円以下かどうか

で判定されますので、1期目と同じ基準となり2期目も適用除外となります」

「3期目は、1期目と2期目のオーナー給与控除前の所得の平均額で判定

されます」

「4期目以降は、過去3期間の平均で適用除外要件を満たすかどうか判定

されます」

☆質問

「過去3期間の平均ということは、常にオーナー給与控除前の所得が1,600

万円以下になっていれば、ずっと適用除外になるということですね?」

★回答

「そのとおりです」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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