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週刊節税教室

特殊支配同族会社の最新情報

法人税
第262号 2007/1/9

明けましておめでとうございます。

本年も週刊節税教室を宜しくお願いいたします。

☆質問

「特殊支配同族会社に関して最新情報が発表されたと聞いたのですが?」

★回答

「昨年12月に国税庁から、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制

度に関する質疑応答事例というものが発表されました」

☆質問

「どのような内容だったのですか?」

★回答

「条文で定めている文言の解釈に関する国税庁の見解というところですね」

「だんだん条文で言っていることが明確になってきました」

☆質問

「詳しく教えてください」

★回答

「分かりました」

「特殊支配同族会社の制度は、一定の要件に該当した場合に、業務主宰

役員の給与所得控除額を会社の所得に加算するというものですが、この業

務主宰役員とは誰なのかということが大きな問題です」

☆質問

「確かにそうですね」

★回答

「今回の国税庁の発表では、税務上の役員のうち、会社の経営に最も中心

的にかかわっている役員としています」

「さらに、社長などの肩書きのみにより判定するのではなく、事業計画の策

定、多額の融資契約の実行、人事権の行使等に際しての意思決定の状況

や役員給与の多寡などもその判断の要素になるとしています」

☆質問

「まだなんか抽象的で、私みたいな素人にはよく分かりません」

★回答

「確かにそうですが、事実認定の問題であることから、このような規定ぶりに

なるのは仕方ないですね」

「次にこの制度は、常務に従事する役員のうち、業務主宰役員及び業務主

宰役員関連者(以下両者を業務主宰役員関連者という)が過半数を超える

ことが適用の要件となっていますので、常務に従事する役員の定義が重要

となります」

☆質問

「なるほど、そうですね」

★回答

「国税庁の発表では、代表取締役、副社長、専務、常務などの職制上の地

位を有する役員は、常務に従事する役員に該当するとしています」

「また、使用人兼務役員については、形式基準として、給与のうち従業員部

分より役員部分が多い場合には、常務に従事する役員に該当するとしていま

す」

☆質問

「業務主宰役員関連者以外の常務に従事する役員を多くするには、役員が

使用人兼務役員であれば、従業員部分給与より役員部分給与を多くすれば

よいということですね?」

★回答

「そういうことになります」

「最後に、特殊支配同族会社の制度は、業務主宰役員関連者が議決権の

90%以上を所有していることが適用の要件となりますが、この要件を逃れる

ために他人に株を持ってもらうことは誰しも考えることです」

「このことを想定して、税法でも業務主宰役員関連者と同一の内容の議決権

を行使することに合意している者は、業務主宰役員関連者とみなされて持株

割合が判定されます」

「この同一の内容の議決権を行使することに同意している者の定義について

も明らかになりました」

☆質問

「どのような内容ですか?」

★回答

「株式を組合形式で所有している場合に組合契約等において合意があるとき、

株式の相互持合の場合で、議決権をお互いの意に沿うように行使する合意が

あるとき、継続的に議決権の行使に白紙委任状を提出しているときなどは、

同意している者とされます」

「さらに、単に過去の株主総会等において同一内容の議決権行使を行ってき

た事実や、業務主宰役員関連者と親密な関係があることのみをもっては、同

意しているものとはならないとしています」

☆質問

「だいぶ明確になりましたね?」

★回答

「そのとおりです」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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