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週刊なるほど!消費税

〔納税義務の判定_基準期間と事業年度〕

第363号 2014/09/01

【先 生】

「さて、前回では納税義務の有無判定における基準期間について、そのさわりの部分を少しお話ししたけれど、基準期間とは何の事か覚えているかしら?」

【生徒♂】

「勿論さ。個人事業者の場合は、その年の前々年、つまり単純に“2年前”ってことだったよね?」

【生徒♀】

「法人の場合には、原則として、その事業年度の前々事業年度を指すのだけれど、その前々事業年度が一年未満の場合には、特例があるのでしたわね?」

【先 生】

「そのとおりよ。ちゃんと覚えていて感心ね。」

【生徒♂】

「個人事業者の場合には、単純に“その年の2年前”って事で分かりやすいけど、法人の場合には、ちょっと難しそうだね?」

【生徒♀】

「そもそも“事業年度”って何ですの?」

【先 生】

「事業年度というのは、法人税法という法律に定められている事業年度を指すのよ(消法第二条一三号)」

【生徒♂】

「へぇ~。具体的にはどんなものなの?」

【先 生】

「事業年度というのはね、法人の財産及び損益の計算の単位となる期間、これを会計期間と呼ぶのだけれど、基本的には、この会計期間で法人の定款等に定めるものをいうのよ。定款等に会計期間の定めが無い場合には、別段の定めがあるわ。」

【生徒♀】

「なるほど。つまり、事業年度っていうのは、法人、要は会社ですわね。その会社の財産とか損益とかを計算する為の区切りとなる期間って訳ですわね?」

【先 生】

「そういうこと。」

【生徒♂】

「その事業年度っていうのは、常に1年間って決まっているの?」

【先 生】

「一般的には、1年間っていうケースが多いと思うけれど、会計期間自体は、法人の任意で定める事が出来るから事業年度も必ずしも1年間とは限らないわ。」

【生徒♂】

「じゃあ1年間を超えるケースもあるんだ?」

【先 生】

「いいえ。会計期間は、1年間を超えるケースもあるけれど、事業年度の場合は、1年間を超える事は出来ないのよ。」

【生徒♀】

「それは何故ですの?」

【先 生】

「法人、つまり会社は、事業年度毎に決算を行って、その事業年度中の儲けを計算し、その儲けに対する税金を税務署へ申告し納付する必要があるのだけれど、事業年度が1年を超えてしまうと、決算をして税金を納付するタイミングも1年間を超えてしまうでしょ?」

【生徒♂】

「うん。そうだね。」

【先 生】

「そうなると、国に税金が入ってくるタイミングも1年間を超えてしまうから、国としては困ってしまうのよ。国は、1年単位で税収に基づく予算を立てているからね。だから会計期間が1年を超えている場合には、その会計期間を1年毎に区切ったそれぞれの期間を事業年度とする事になっているのよ。」

【生徒♂】

「なるほどね。じゃあ、事業年度が1年未満になる事はあるの?」

【先 生】

「それは有り得るわ。事業年度が1年未満って事は、基準期間となる前々事業年度も当然1年未満になってくるわよね?」

【生徒♀】

「確かに。基準期間である前々事業年度が1年未満の場合は、基準期間をどのように捉えますの?」

【先 生】

「前々事業年度が1年未満である場合には、『その事業年度開始の日の2年前の日の前日から同日以後1年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間をいう』とされているわ(消法2条十四)」

【生徒♂】

「???・・・もう一度言って頂けません?・・・」

【先 生】

「どうやらそろそろ頭から煙が出てきそうな気配ね。では、今回はここまでとして、次回は前々事業年度が1年未満である場合について、もう少し詳しくみていきましょうね。ではまた次回!ばいばい!」

アトラス総合事務所 税理士
大森 浩次
◆発行 アトラス総合事務所

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