週刊税務調査日記

ロングランの調査 (8)

第392号 2013/7/24

納税者から連絡がありました。

★納税者

「税務署から質問状が送られてきました」

■会計事務所

「内容を確認したいので、事務所にFAXしていただけますか」

★納税者

「わかりました」

■会計事務所

送られたFAXを見ると、今まで口頭で質問をしてきた事項の細部にまでわたる質問が書かれていました。

それも、「すべて文書で回答せよ」ということです。

本来、納税者の税務代理人である会計事務所に質問状を送るのが筋ですが、会計事務所を飛び越えて納税者に直接質問状が行きました。

納税者にプレッシャーを与える目的でしょうか・・・

しかし、これはルール違反です。

さっそく税務署に抗議します。

■会計事務所

「なんで納税者に直接質問状を送るのですか?」

「我々は納税者の代理人ですから、会計事務所にまず送っていただかないと困ります!」

●税務署

「いや、私たちは納税者の方から直接回答をしていただくためにお送りしただけです」

「特に問題になることはないと思います」

■会計事務所

もう開き直ったような言い方で、税務署は反論してきます。

相変わらずの押し問答が続きました。

この後も、税務署から再三にわたる電話があり、そして押し問答。

時間だけが経っていきましたが、調査が着手されておよそ6か月が経過したところでこの調査は終わることになります。

次回が最終回です。

         つづく

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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