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週刊税務調査日記

パブスナックの調査 (6)

第287号 2008/1/7

事務所での調査が終わって、2週間後に調査官から電話がありました。

最終的な詰めをしたいので、税務署まで来てもらいたいとのことでした。

納税者は、会計事務所に一任するということで、我々だけで税務署に向かいます。

●税務署

「お忙しいところすみません」

■会計事務所

「いいえ、仕事ですから」

●税務署

「ウイスキーの在庫数が違う件ですが、在庫数が違うというよりは、販売したウイスキーの売上が漏れている可能性が強いと思います」

■会計事務所

「確かに、実際の在庫数が20本で、期首在庫数に期中の販売数を引いて購入数を足した理論在庫が70本ですので、在庫間違いは確かに考えにくいかもしれませんね」

●税務署

「そうなんです」

「そこで、こちらで売上の計上漏れということで試算しました」

■会計事務所

「どのような試算ですか?」

●税務署

「お店の平均的な来店者数は、一組3名です」

「そして、1人当たりの客単価は平均すると約6,000円です」

「したがって、ボトル50本分の来客を考えると、3名×50回として150名分、それに客単価をかけると150名×6,000円で年間90万円になります」

「これを3年間分計算すると90万円×3年で270万円になります」

■会計事務所

「・・・・」

返す言葉がありません。

税務署の一方的な推計課税です。

「こんな計算受け入れられませんよ」

●税務署

「でも、考えられる計算ですよね」

■会計事務所

「考えることは自由ですが、こんな荒っぽい計算を受け入れるわけには行きません」

●税務署

「では、1年分ではどうですか?」

■会計事務所

「1年分にするから修正申告をしろ」ということでしょう。

とても受け入れられる性格のものではありません。

「とても受け入れられません」

「再考をお願いいたします」と言って税務署を後にしました。

つづく

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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