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週刊税務調査日記

国税局OB先生立会いの税務調査 (5)

第136号 2004/11/15

統括官がいなくなり若い調査官は、だらけるでもなく一生懸命に帳簿調査をしています。

●税務署

「この取引は他の同じような取引に比べて利益率が異常に低いのですが、なぜですか?」

▲納税者

「どの取引ですか?」

「ああ、この案件ですか・・・」

「チョ、チョッと調べてきますので・・・」と言って、経理担当者は部屋を出て行きました。

それからなかなか戻ってきません。

どうしたのでしょうか?

●税務署

「あれ、どうしちゃったのかな?」

■会計事務所

「そうですね。戻ってきませんね。」

「チョッと見てきますね」と言って経理の部屋に行ってみます。

すると、経理担当者が近づいてきて来ました。

▲納税者

「先生、まずいものが指摘されましたよ」

■会計事務所

「えっ どのような取引ですか?」

▲納税者

「いやぁ。取引上ある会社にどうしても利益を落とさなくてはならなくて、その会社を外注として使って、通常の2倍以上の外注費を支払っているんです」

■会計事務所

「そうなんですか・・・」

「困りましたね」

「とりあえず、後で調べておくとでも言っておいたらどうですか?」

▲納税者

「そうですね」と言って、調査官のいる部屋に戻りました。

通常の2倍以上の外注費を支払っているとなれば、通常の外注費の金額との差額は交際費となってしまいます。

●税務署

「いかがでしたか?」

▲納税者

「すみません。担当した営業が既に退職してしまったために詳細は今のところ不明です」

「何とか連絡をとって後日ご説明いたします」

●税務署

「そうですか・・・分かりました」

そうこうしているうちに時計の針は5時近くになりました。

「それでは本日の調査はこれで終了いたします」

「明日またお邪魔いたしますので、宜しくお願いします」

▲納税者

「こちらこそ」

調査官をエレベーターホールまで見送リました。

「いや、先生すみません。会社が勝手にやったことで、ご迷惑はお掛けしませんから」

■会計事務所

「しかし、単に何の理由もなく利益を付け替えたのではなくて、今までの一連の取引の流れから、そういう取引が必要だったんですよね?」

▲納税者

「それはおっしゃるとおりなんですけれど」

■会計事務所

「そうであれば、その取引だけを見れば異常だけれども、全体の流れを見れば理解してもらえるんじゃないかな?」

▲納税者

「そうだといいんですけれど・・・」

To be continued 

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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