週刊税務調査日記

しりつぼみの調査 (8)

第122号 2004/8/2

故人の配偶者に同族会社からの給与所得があったようです。

こんな重要なことをなぜ税務署は確認しなかったのでしょうか?

チョッと不思議です。

取り敢えず調査官に報告します。

■会計事務所

「もしもし、○○さんですか?」

●税務署

「はい○○です」

■会計事務所

「××さんの相続の件ですが、相続人に確認したところお母さんにお父さんの会社からずっと給料が出ていたということなんですが?」

▲納税者

「え~、本当ですか?」

「だって、本人が働いたことないって言っていましたよね?」

■会計事務所

「確かにそう言っていましたけど、給料はもらっていたみたいですよ」

●税務署

「直接伺って確認してもいよいですか?もう時間もありませんので」

■会計事務所

「ええ、そうされた方がよろしいかと思います」

ということで再度、納税者宅において相続人、調査官、会計事務所が集まり、税務署の指摘した相続財産申告漏れの事実確認の場が設けられました。

しかし、これも情けない話で、事実をもっと正確に確認してから相続財産の申告漏れを指摘してもらいたいものです。

ただ、税務署の税務調査の手法として「はじめにドッカ~ン」と大きな爆弾を落としておいて、最後は打ち上げ花火程度で納めてしまうということがあります。

今回の調査も何かこれっぽい感じがします。

再度の事実確認が始りました。

●税務署

「お母さんは確か結婚して一度も働いたことがないって言ってましたよね?」

▲納税者(お母さん)

「腹が痛いことですか?」

「ありますよ。最近も便秘がひどくて、お腹が張って大変なんですよ」

「オナラは出るは、口からもゲップが出てしまうんですよ」

「浣腸は気持ちが悪いし・・・」

●税務署

「いや、違います」

「お母さんは結婚してから一度も仕事をしたことがないんですよね?」

と声が大きくなります。

▲納税者(お母さん)

「はい、仕事をしたことはないですよ」

「だけれども、お父さんは私が仕事をしてなくっても毎月給料をくれたんですよ」

●税務署

「仕事をしてなくても給料をもらっていたということですか・・・」

お母さんはウソはついてないですね。正直です。

To be continued 

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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