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週刊税務調査日記

しりつぼみの調査 (2)

第116号 2004/6/21

自宅にある金庫の中身をすべて出して、調査官がチェックしています。

●税務署

「はい、この印鑑だけ残して他の書類は金庫に戻して結構です」

「あと、お父さんが使っていた印鑑とお母さんと息子さんのお使いの印鑑をすべて出していただけますか?」

▲納税者

「実印だけでなく、三文判もですか?」

●税務署

「そうです。すべての印鑑を出してください」

10個くらいの印鑑がテーブルに出されました。

調査官は一体何をするのでしょうか。

「これはお父さんの実印ですか?」

▲納税者

「はい、そうです」

すると、調査官は白い紙にまず朱肉を付けずに押印しました。

そして、次に朱肉を付けて紙に押印しました。

同じ作業を他の印鑑にも繰り返しています。

なんで、こんなことをやるのでしょうか?

おそらく、こういうことです。

朱肉を付けないで押印したのは、この印鑑が最近使われたものかどうかを確かめるためでしょう。

朱肉を付けて押印したのは、その印影をいろいろな書類に押された印と照合するためでしょう。

なかなか手の込んだことをやるものです。

●税務署

「お金の管理は誰がやっていたのですか?」

「お母さんですか?」

▲納税者

お母さんが答えます。

「お金の管理ですか?」

「お父さんは自分ばかりお金を抱えてて、私には毎月決まった額の生活費しかくれなかったんです」

「でも、何不自由なく生活できましたよ」

「ただ、仕事ばかりしていてね」

「子供の運動会なんか一回も来なかったんですよ」

「それに・・・」

●税務署

「はい、はい、分かりました」

「お金はお父さんが実質的に管理していたのですね」

と今度は息子に質問しました。

▲納税者

「ええ、おそらくそうだと思います」

「父は非常に几帳面で、お金の管理も父がすべてやっていたと思います」

●税務署

「そうですか・・・」

もう一方の調査官は、これらの受け答えをノートにしっかりと書きとめています。

調査はまだ続きます・・・・

To be continued 

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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