週刊税務調査日記

思いも寄らない調査(2)

第69号 2003/7/14

国税局の資料調査課とは、泣く子も黙るマルサである国税局査察部門と肩を並べるくらいの部署で、ここの調査が入ったとなると大事です。

マルサですと、裁判所の令状を持って強制的に調査に入りますが、資料調査課の調査はそこまでは行きませんが、ほぼ同じような勢いで調査されます。

今回の納税者の場合も、朝9時に税務署の人が大人数で会社と自宅に突然来たようです。

11時頃に私が会社に到着した時には、会社の事務所に大勢の調査官が来て調査をしていました。

会社のありとあらゆるファイルをひっくり返して書類を確認しています。

これぞ「しらみつぶし」というような調査の仕方です。

自宅も同じように、全ての引き出しを開けて内容を確認しました。

机の中からロッカーまで全て開けて調べたようです。

また、自動車の車内やトランクルームも綿密に「何かないか?」ということで徹底的に調べました。

何を探しているのか?

探しているのは、帳簿に載っていない預金通帳や現金、有価証券、金(Gold)や貸し金庫の鍵などでしょう。

要は、帳簿に載せていない隠し財産を大勢の調査官を投入して探しているのです。

総勢17名くらいの調査官を投入したようです。

会社はいったい何をやっていたのでしょうか?

まったく分かりません。

しかし、何か大変なことをやらかしたことは間違いないようです。

税務署がこれだけの人数を投入するということは、なにか税金をごまかしている確証があるからに間違いありません。

なにか、私自身も呆気にとられた状態です。

テレビで見た強制調査の状態が、今目の前で行われています。

いったいこの後どうなるのでしょうか・・・・

             To be continued

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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