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週刊税務調査日記

税務署に頭を下げた調査(2)

第37号 2002/11/18

調査官は、総勘定元帳とその作成の基礎となった請求書や領収書を丹念にチェックしています。

●税務署

「手形記入帳を見せてください」

「手形記入帳とは、手形の受取や振り出し、満期や割引などを管理する帳面です。

総勘定元帳とチェックするのでしょう。

「この支払手形は、ダブっているようですが・・・」

調査官がボソリと言いました。

「同じ金額の手形がダブって計上されているようです」

▲納税者

「え、どういうことですか?」

●税務署

「いや、支払手形が2回同じものが計上されているのです」

「つまり、仕入の計上が2重になっている可能性があります」

■会計事務所

 「え、どこですか」と言って、総勘定元帳の該当箇所を確認します。

まずいことに、確かに手形の計上が2重計上となっています。

仕入も2重計上になっていますので、その分利益は少なく、したがって税金も少なく計算されていることになります。

慌てて、事務所に確認の電話を入れます。

「○○会社のデータを確認してください」

「どうも、仕入が2重に計上されている可能性があるから・・・」と言って電話を切ります。

そして、しばらくして事務所から連絡がありました。

「先生大変です。決算での処理が間違っていて、確かに仕入が2重に計上されています」

「アチャ~・・・・。最悪の結果です」

「完全に会計事務所のミスです」

この会社は、請求書や領収書及び預金通帳のコピーなどをもらい、会計事務所で経理処理をする、業界用語で言う記帳代行を行っている会社です。

ですから、仕入の2重計上のミスの原因は会計事務所にあるのです。

これは税務調査に会計事務所が立ち会う場合に起こる最悪のパターンです。

納税者である会社の社長さんは、「何やってんのよ~」という目でこちらを見ています。

「ア~・・・参ったなもう・・・」

              To be continued

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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