週刊節税教室

資本金と税金

法人税、地方税
第245号 2006/8/28

☆質問

「新会社法が施行されて、最低資本金の制限がなくなりましたが、資本金は

いくらくらいにしたらよいのですか?」

★回答

「資本金は、会社財産の基本となる元手資金で、株主から調達した返済不

要の資金です」

「ですから、多ければ多いほど会社の信用度が増すということが言えます」

☆質問

「でも、新会社法が施行されて1円から会社を作ることができるようになって、

実際には資本金をいくらくらいで会社を作る人が多いですか?」

★回答

「さすがに1円で作られる方は少ないですね」

「50万円から500万円くらいが多いですね」

☆質問

「なるほど、ところで資本金の大きさは税金にどのように影響するのですか

?」

★回答

「まず資本金1億円を境に税金の扱いは大きく異なります」

☆質問

「へ~ そうなんですか?」

★回答

「資本金が1億円以上になると、その会社の所轄が税務署ではなくて、国

税局の調査課の所轄となります」

☆質問

「ということは、税務調査も国税局の調査課の人が来るということですか?」

★回答

「そのとおりです」

「次に、資本金が1億円を超えると法人事業税の外形標準課税の対象にな

ります」

☆質問

「事業税の外形標準課税ですか?」

★回答

「所得のほかに、付加価値とか資本金額に応じて課税する税金で、赤字で

も課税されます」

「次に、資本金が1億円超となると交際費が一切会社の損金に算入されま

せん」

☆質問

「1億円以下だと400万円の交際費の枠があるわけですよね?」

★回答

「そうです」

「資本金が1億円を超えると法人の税率が違ってきます」

「法人税は、22%の税率の適用がなく、30%の税率1本となります」

「法人事業税や法人住民税の税率も軽減税率の適用を受けることができま

せん」

☆質問

「そうなんだ」

★回答

「あと、資本金が1億円を超えると、特別償却や税額控除などの中小企業に

認められている優遇税制の適用がありません」

☆質問

「資本金1億円以外で、税金の扱いが違ってくるケースは他にありますか?」

★回答

「消費税の納税義務者の扱いが異なります」

「資本金が1千万円未満の新設法人に対しては設立1期と2期の消費税が

免税になります」

「その他、会社が寄付をした場合の寄付金の損金算入限度額の計算で資

本金が影響してきます」

「寄付金の損金算入限度額は、資本金等の0.25%と所得の2.5%の合計

額の2分の1で計算されるからです」

☆質問

「資本金と所得が大きければ大きいほど、支払った寄付金が会社の損金とし

て認められるということですね?」

★回答

「そのとおりです」

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公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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