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週刊節税教室

LLPは本当に税金が有利?(4)

所得税、法人税
第202号 2005/10/17

☆質問

「LLPで損失が出た場合、その損失は各構成員の出資額の範囲内で各構

成員に帰属すること」

「個人の構成員でLLP以外に所得がないと、LLPの損失で各個人の税金が

安くならないことが理解できました」

「では、法人のLLPの構成員はどのような扱いなのですか?」

「個人と同じ扱いですか?」

★回答

「LLPの法人構成員と個人構成員の扱いは、LLPで損失が出た場合に扱い

が異なります」

☆質問

「どのように違いがあるのですか?」

★回答

「設例で説明しましょう」

「構成員が個人1人と法人1社のLLPとします」

「出資金額は100万円ずつです」

「この条件で、LLPの1年目で300万円の損失が出ました」

☆質問

「はい」

★回答

「LLPの損失は300万円ですが、出資額は各々100万円ですので、各構成員

に帰属する損失はその半分の150万円ではなくて、出資額である100万円が

限度となります」

☆質問

「各構成員に帰属するLLPの損失100万円は、個人の構成員も他に所得が

あればそれと相殺でき、法人もLLP以外の所得と相殺できる点は一緒です

か?」

★回答

「一緒です」

☆質問

「では、何が違うのですか?」

★回答

「LLPの損失300万円の内、各構成員に損失として帰属できない金額の扱

いで違いがあります」

☆質問

「LLPの損失である300万円の半分の150万円と出資額100万円との差額

ということですね?」

★回答

「そうです。この50万円は、LLPの各構成員に帰属しない損失です」

「LLPの損失の内、各構成員に帰属する損失の額は、各構成員の出資額を

限度とする規定があるために、この50万円は各構成員の他の所得から差し

引くことができないものなのです」

☆質問

「この50万円の扱いが違うのですか?」

★回答

「そうです」

「個人構成員の50万円は、これでおしまいです」

「次の年の税金が安くなることはありません」

「しかし、法人構成員の場合は違うのです」

「この50万円を、その後の事業年度で生じた、その法人に帰属するLLPの利

益から引くことができるのです」

「つまり、法人構成員の場合は、出資金額の限度により使うことができなかっ

たLLPの損失を、次の事業年度以降に繰り越して、その後に生じたLLPから

の利益から引くことができるのです」

☆質問

「へ~ そうすると個人よりも法人の方が、LLPの使い勝手が良いと言えます

ね?」

★回答

「そう言えます」

なお、LLPに関する詳細な税制については、税務署に聞いても「まだ詳細

が決まっていません」と言われ、LLPのセミナーに出席して具体的な税金

の扱いを著名なセミナーの講師に聞いても「詳細はまだ決まっていないの

で、回答できません」といった状態です。

ですから、このメルマガの情報も、私の私見であることをご理解ください。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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