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週刊節税教室

個人情報漏えいと消費税

消費税
第175号 2005/3/21

☆質問

『私は、コンピュータの技術者をクライアントの会社に常駐させ

て、プログラミング等の作業を行って対価を得る会社を経営して

います』

『最近、企業の個人情報漏えいの問題がよく報じられていますが、

その影響でコンピュータ技術者の扱いを変えざるを得なくなって

います』

★回答

4月1日から個人情報保護法が施行されますし、個人情報を悪用し

た詐欺事件も続発していますからね。

ところで、コンピュータ技術者の扱いを、どのように変えざるを

得なくなったのですか?

☆質問

『いままでは、当社と技術者との関係は請負契約を前提にしてい

ました』

『ところが、クライアントから技術者を派遣の形で提供するよう

に要請されています』

★回答

なるほど。

派遣の形ということは、あなたの会社と技術者との関係は雇用契

約の関係となります。

つまり、派遣とは会社と雇用契約関係にある社員をクライアント

においてその指揮命令下で働かせることを意味します。

☆質問

『派遣によるとクライアントはどのようなメリットがあるのです

か?』

★回答

派遣だとクライアントが技術者を自社の指揮命令下に置けるため、

自社の就業規則や個人情報保護規定を遵守させることができるわ

けです。

☆質問

『なるほど、クライアントとしてはその方がやりやすいですね』

★回答

そのとおりです。

しかし、会社と技術者との関係が雇用契約関係となると、消費税

の扱いが大きく変わってきます。

☆質問

『えっ どのように変わるのですか?』

★回答

技術者に同じ報酬を支払っても、請負契約の場合はその報酬に消

費税が含まれているとみなし、雇用契約の場合はその報酬に消費

税は含まれていないと考えます。

技術者派遣の対価である売上高が735,000円で、技術者に支払う

報酬が500,000円とします。

消費税の計算は次のようになります。

◎請負契約の場合

「預った消費税」    735,000円×5÷105=35,000円

「支払った消費税」   500,000円×5÷105=23,809円

「納める消費税」    35,000円-23,809円=11,191円

◎雇用契約の場合

「預った消費税」は同じく35,000円ですが、500,000円に消費税は

含まれていないと考えますので、「支払った消費税」はゼロです。

したがって「納める消費税」は35,000円になります。

このように、雇用契約の場合は消費税の納税額が多くなってしま

うのです。

簡易課税を選択できる事業者は、派遣に移行した場合は簡易課税

を選択した方が節税になるケースが多いでしょう。

本則課税の場合は、涙を呑んで消費税を納めるしかありません。

なお、当事務所では派遣業の登録代行もやっておりますので、そ

の節にはご用命ください。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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