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週刊節税教室

単身赴任者の帰宅旅費

所得税
第12号 2001/12/10

☆質問

  『現在、大阪に単身赴任中で、家族は東京におります。1月に2~4回

  大阪東京を往復していますが、この交通費が所得税計算上控除の対象

  になると聞いたのですが、本当でしょうか?』

★回答

  「給与所得者の特定支出の控除の特例」(法57の2)により、交通費が

   所得税計算上控除の対象となることがあります。

  しかし、その場合給与所得者に認められている給与所得控除額を

  超える場合に限られます。給与所得控除額は、例えば年収500万

  ですと、年154万円となっています。

  東京大阪間を飛行機の正規料金(約3.8万)で1年で40往復以上しな

  ければ、この特例は適用されません。会議に出席するためなどの

  上京で、会社が旅費を負担しているような場合の往復は、これに

  含めません。

☆質問

  『適用を受けるためには、どのような手続きが必要ですか?』

★回答

   確定申告により、税務署に届け出なければなりません。また、支出

  の内容・支払先・支払年月日・金額などの明細の記載や、その支出

  を証明する書類の添付と、大変煩雑な作業を必要とします。

☆質問

  『「給与所得者の特定支出の控除の特例」にあたるものとして、

   他にどのような支出がありますか?』

★回答

  通勤費・転居費用・研修費・資格取得費などがありますが、どれも

  適用の範囲が大変狭くなっております。

  したがって、特定支出を集めても、給与所得控除額を超えることは

  ほとんど稀で、この適用を受けるケースは非常に少ないのが現状です。

☆質問

  『先日、東京で月曜に会議があり、それに出席するついでに金曜の

   晩に東京の自宅に戻りました。この交通費は会社が負担してくれ

   ますが、税金の取り扱いで注意することはありますか?』

★回答

  交通費等が後払いで、毎月のお給料と一緒に精算されるシステムで

  したら、その交通費がどのような扱いになっているか(源泉所得税が

  非課税となっているか)を一度確認してみるといいでしょう。

  職務遂行上必要な旅行に付随して帰宅した場合の旅費は、会社が

  負担していてもお給料の一部として課税されることはありません。

  しかし、単に帰宅したときに会社が旅費を出してくれた場合は、

  別居手当のような給料と認定され、課税対象となってしまいます。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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