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週刊税務調査日記

扶養控除等申告書をめぐる調査 (4)

第316号 2008/8/27

扶養控除等申告書を他社に提出するとした場合には、過去に遡って徴収不足の源泉所得税を会社が改めて納税して、納税者本人からその分を会社が徴収しろと調査官は言っています。

納税者は過年度については所得税の確定申告をしていることから、税金の精算は既に終了しています。

したがって、会社が過年度分を遡って税務署に納税して、納税者からその分を徴収すると、納税者は税金を払いすぎたことになり、税金の還付手続が必要になります。

つまり、一度払った税金が還付手続によりぐるっと回って、納税者に戻ってくるのです。

意味のない一連の手続となります。

それなのにこのような手続を税務署が要求するのは、ペナルティーを課すためなのです。

追加納税額の10%を不納付加算税として源泉徴収義務者である法人に税務署はペナルティーを課すことができるのです。

■会計事務所

「ペナルティーを課すためにこんな無駄な手続を踏むのは納得できません」

「金額的に見ても少額なわけですから」

●税務署

「そう言われても、規則は規則ですから・・・」

■会計事務所

「過去における他社の調査においても、確定申告で所得税の精算をしていれば、過年度まで遡及して納税させることはなかったですけどね」

●税務署

「他社の調査は知りませんが、私は法律どおりのことを申し上げているだけです」

「まぁ ここで議論してもあれですので、また署に持ち帰ってからご連絡差し上げます」

と言って、調査官は帰って行きました。

つづく

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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