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週刊税務調査日記

定食屋さんの調査 (3)

第104号 2004/3/29

金庫内の現金が日計表の2日分の金額と合っていませんでした。

ここは、ばっちりと合ってもらいたいところでしたが、若干の誤差があります。

金庫内の現金が日計表より多ければ、日計表に記載していない売上代金を金庫に入れていたのではないかと疑われるでしょう。

逆に、日計表より現金が少ないと、そのお金はどこへ行ったということで問い詰められることになります。

しかし、今回の誤差はごく僅少であったため、これ以上の追求はありませんでした。

●税務署

「使用したレジペーパーは保存してありますよね?」

▲納税者

「ええ、保存してあります」

●税務署

「数か月分見せていただけますか?」

▲納税者

「はい」と言って、丸めて輪ゴムで綴じられたレジペーパーを持ってきました。

レジペーパーとは、レジでお客様から頂戴した現金の入金の記録がすべて残るロール紙のことを言います。

現金が入金した都度レジを打つため、現金売上の記録としては非常に信憑性の高い重要な記録となります。

調査官はレジペーパーを長く伸ばしてチェックしています。

レジペーパーのその日の合計金額と会計帳簿と照らし合わせています。

●税務署

「ん~。社長さんチョッといいですか?」

「このレジペーパーと翌日のレジペーパーをよく見てください」

と言って、調査官はレジペーパとレジペーパーの切れ目を合わせて見せています。

「この3月10日のレジペーパーの終わりの切れ目と翌日3月11日のレジペーパーのはじめの切れ目が合っていませんよね」

「通常、その翌日も同じレジペーパーを使っていれば、切れ目は合うはずですよね?」

なるほど、2日間のレジペーパーの切れ目を合わせてチェックしているのです。

2日間のレジペーパーの切れ目が合っていないということは、何か操作をしたのではないかと疑っているのでしょう。

たとえば、開店から閉店の1時間前にレジを一度締めて、そしてもう一度レジを打ち始めて閉店を迎えます。

閉店1時間前に一度締めた時点でレジペーパーを切り取り、その後閉店までのレジペーパーを廃棄した場合を考えてみてください。

このような操作をすると、当然翌日の初めのレジペーパーの切れ目と、前日の閉店1時間前に締めたレジペーパーの切れ目とは合うはずがありません。

調査官は、このようなことを疑っているのでしょう。

▲納税者

「ええ、そんなことも調べるのですか?」

●税務署

「なんで、この日のレジペーパーの切れ目が合っていないのですかね?」

▲納税者

「ん~。その日だけですか?」

●税務署

「はい、1ヶ月分やってみて、この日だけですね」

▲納税者

「私は、何もやっていませんよ」

         To be continued 

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当メールマガジンは、税務調査を実際の経験を交えながら、面白おかしく

読み物として創作しているものであります。         

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公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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