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週刊税務調査日記

思いも寄らない調査(7)

第74号 2003/8/18

仮名口座のお金をどのように作ったのかについて、社長が話し始めました。

材料の仕入取引で操作していたみたいです。

●税務署

「具体的にどのようにしてお金を作ったか話してください」

▲納税者

「わかったよ」

●税務署

「材料を仕入れたときに通常の仕入金額に上乗せしてたの?」

▲納税者

「ん~ そうでもない」

●税務署

「社長・・・」

▲納税者

「わかったよ」

「返品」

●税務署

「返品?」

「材料の返品分を抜いたのか?」

▲納税者

「うん」

おおよその手口は、次のようです。

まず、会社は材料の発注をします。

当然、納品書が材料と一緒に添付され、その後に請求書が送られてきます。

この請求書に対して材料業者に支払をします。

ここまでは、通常の取引です。

会社の手元には、材料業者からの納品書と請求書、そして支払の記録(現金・小切手・手形払いであれば領収書、振込みであれば振込みの控)があり、証憑書類は完備されています。

この後に、会社は材料業者に仕入れた材料の一部の返品をします。

そして、この返品をしたことを会社は表に出さず隠すのです。

材料業者からは、この返品の代金をコッソリと現金でもらって裏金の口座にプールしておくのです。

こうすると、材料の仕入にかかる証拠資料は完璧ですから、仕入だけの税務調査ではなかなか分からないわけです。

会社の経理処理は、材料の返品の処理が何もなされていないのですから、その分材料費が多く計上され、税金は少なくなっています。

脱税です。これは大変なことです。

さて、これからどうなるのでしょうか?・・・

              To be continued

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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