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週刊税務調査日記

相続税の調査(4)

第33号 2002/10/21

相続税の納税者宅での調査も終わり、後は税務署と会計事務所とのやり取りになります。

今回の相続に関しては、ほとんど心配するようなことはないはずです。

現に今までの調査段階では、問題点はありません。

しかし、何が起こるかわからないのが税務調査です。

■税務署

「○○さんの相続の件で・・・」とその後事務所に電話がありました。

「故人が経営していた法人の株式の所有状況の件でご相談があります」

「その会社の株主は故人とそのお兄さんということですが、実際にはどうだったのでしょうか」

▲会計事務所

「どうだったかって、法人税の申告書に載っているとうりだと思いますが」

法人税の申告書には別表2というものに、その会社の株主構成が記載されています。

税務署はこの記載が本当かどうか。つまり、名前だけの株主で、実際は会社設立時に故人のお兄さんがお金を出していないのではないか、と疑っているみたいです。

■税務署

「こちらで故人のお兄さんに直接確認したところ、昔のことで記憶はないが、たぶんお金は出していない旨の回答を得ているのですが・・・」

▲会計事務所

「お兄さんに直接確認したのですか?」

■税務署

「そうです」

お兄さんの株数は少なく、確かに名義だけで出資していない可能性はあります。

しかし、何の前触れもなく税務署から他人の相続のことで電話がかかってきたらどうでしょうか。

おそらく、気が動転して正常な判断ができず、税務署の言いなりになってしまうのが通常でしょう。

今回の相続税の調査で税務署は他に指摘することがないことは間違いありません。

ピンポイントで「実質株主は故人である」というところで税金を取ろうとしているみたいです。

お兄さんが所有している株については、今回の相続税の申告では当然故人の相続財産には含めていません。

お兄さんの株が故人が元々持っていたものであると認定されると、故人の相続財産に組み入れられ、相続税の追加納税が発生します。

その会社が土地などの不動産を所有していたり、極めて優良企業で多額の利益をあげている場合には、小さな会社の株式でも1株あたりの相続税評価額が多額になります。

こちらとしても簡単に引き下がれない問題です。

まず、事実関係を確認する必要があります。

       To be continued. 

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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