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週刊節税教室

法人税率の引下げ(その2)

法人税・所得税
第441号 2015/3/25

★回答

「前回は法人税率の引下げを説明しました。今回は改正後の法人税率で個人事業者と法人との税負担を比較してみたいと思います」

☆質問 

「個人で事業を行う場合と、個人が法人を設立して事業を行う場合とどちらが節税なのかということですね」

★回答

「個人で事業を行う場合の税負担は所得税・復興特別所得税・住民税・事業税の合算となり、所得税は個人の利益(所得)が多くなるほど税率が高くなります。いわゆる累進課税というものです」

☆質問 

「そうすると利益が少ないと個人事業者が、利益が多くなると法人が節税になるのでしょうか?」

★回答

「その通りです。個人事業者は本人に給料を支払って経費にはできないので、法人も同様に社長の役員報酬を支払わなかった仮定で比較します」

「また基礎控除や配偶者控除といった所得税計算上の特典は無視します」

☆質問 

「何故でしょうか?」

★回答

「法人が給与を支払えば、その個人は給与収入に対してこの特典が使用できるからです」

☆質問 

「なるほど。個人事業者だけでなく、法人から給料をもらった際にも特典を加味できるので考慮しないのですね」

★回答

「例えば個人事業者で、事業税の税率が5%の業種であれば税負担は下記の通りです」

「利益のうち

0円~65万円 までは 実効税率0%

65万円~260万円 までは 実効税率15.1%

260万円~290万円 までは 実効税率約20.21%

290万円~395万円 までは 実効税率約24%

395万円~760万円 までは 実効税率約33.73%

760万円~965万円 までは 実効税率約36.65%

965万円~1865万円 までは 実効税率約46.37%

1865万円~ からは 実効税率約.53.18%となります」

☆質問 

「0円~65万円であれば実効税率が0%なのは何故でしょうか?」

★回答

「個人事業者で青色申告であれば特別控除といって65万円を経費にできる特典があるからです」

☆質問 

「法人の税負担は最高でも約35%でしたが個人事業者は最高で約53%ですか!」

「最高税率に達すると利益1000万円に対して180万円、一段階低い税率でも利益1000万円に対して110万円も税金が変わってくるとは驚きです」

★回答

「今回の前提では利益が約630万円になると法人の方が税負担が軽くなります。これは役員報酬を支払わない前提で比較していますので、役員報酬を支払えば給与所得控除がありますのでもっと法人が有利になります」

☆質問 

「よく分かりました」

税理士 吉田 斉
◆発行 アトラス総合事務所

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