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週刊節税教室

ヤマトの寄附金

法人税
第401号 2011/7/21

☆質問

「宅急便のヤマトホールティングスが宅配荷物1つあたり10円の寄附を東日本大震災の復興支援のためにやっているようですね?」

★回答

「そうです」

「寄附の総額は130億円にもなるようです」

☆質問

「すごい金額ですね」

「宅急便の運賃をその分上げませんから、130億円全額ヤマトの負担になるわけですね」

★回答

「その分の利益が飛ぶわけです」

☆質問

「ところで法人がする寄附金に対する税金の扱いはどうなりますか?」

★回答

「国や地方公共団体等にする寄附は、全額法人の損金となります」

☆質問

「ヤマトは、確か国や地方公共団体等へ寄附するのではなく、自社が関係する公益財団法人ヤマト福祉財団に寄附するとのことでした」

「そうするとヤマトの寄附は全額法人の損金にはならないのですか?」

★回答

「そういうことになります」

「公益財団法人へ法人が寄附した場合には、寄附した法人の資本金と利益の一定割合だけしか寄附金は法人の損金になりません」

☆質問

「その場合、130億円の寄附金の内、いくら位がヤマトの損金になるのですか?」

★回答

「約20億円までです」

☆質問

「へ~ 残りの110億円はヤマトの損金にならないで、法人税の課税対象となってしまうのですか?」

★回答

「そのとおりです」

「しかし、これではヤマトも堪りませんので、財務省に対して財団への寄附を全額損金扱いできるように求めていました」

☆質問

「それでOKが出たのですか?」

★回答

「そうです」

「ヤマトの復興支援は公共性が高いと財務省が判断して、財団への寄附を全額損金扱いとする取扱いとしたのです」

☆質問

「異例の扱いのようですが、ひとつの民間企業がこれだけ頑張っているのですから、国が税制で少しでも後押ししてあげなくてはね・・・・」

「国と徹底的に戦って今のクロネコヤマトを築いた創業者の小倉さんも、天国で喜んでいることでしょう」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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