週刊節税教室

土地の使用貸借で節税

所得税・相続税
第382号 2010/3/30

☆質問

「私は親から相続した不動産を所有しています」

「アパートも数棟あり、私の不動産所得はかなりの額になります」

「まだ未利用の土地はありますが、これ以上私の所得を増やしても仕方ないと思っています」

「何か私の所得を増やさないで、土地を有効活用できる良い方法はないですか?」

★回答

「確かに、これ以上所得を増やしても、個人事業税も含めると所得の半分以上が税金で持っていかれてしまいます」

「所得を分散する必要がありますね」

☆質問

「分散と言っても土地は私の所有ですからね・・・」

★回答

「例えば、あなたの土地を奥様がタダで借りて、そこにアスファルトを敷いて駐車場としたらどうですか?」

☆質問

「私の土地で妻が駐車場経営をするということですか?」

★回答

「そうです」

☆質問

「そんなことをしただけで、駐車場収入は妻のものとなるのですか?」

★回答

「土地の貸付ではなくて、アスファルト敷き駐車場という施設の貸付という理屈になります」

☆質問

「なるほど」

「妻が私の土地を無償で借りて、その上に妻がお金を出して駐車場施設作って貸し付けているという理屈ですね?」

★回答

「そのとおりです」

☆質問

「その理屈で行くと、妻が私の土地の上にアパートを建てて、それを賃貸に出すということもできるのですね?」

★回答

「できます」

☆質問

「私がタダで妻に土地を貸しても税金の問題はないのですか?」

★回答

「夫婦間であれば税金の問題は生じません」

☆質問

「よく分かりました」

「検討してみます」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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