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週刊節税教室

エンジェル税制(4)

所得税
第345号 2008/11/4

☆質問

「今までの説明でエンジェル税制のメリットはよく分かりました」

「個人投資家がこの税制を適用できるということですが、具体的な個人投資家の適用要件を教えてください」

★回答

「まず、金銭による払い込みによってベンチャー企業の株式を取得していることです」

☆質問

「投資対象会社が増資をして、個人投資家が金銭で払い込むことによって株式を取得する必要があるということですね?」

★回答

「そのとおりです」

「他人から株式を譲り受けたり、金銭以外の現物を出資して取得した株式を有する個人投資家は、エンジェル税制の適用要件に該当しません」

☆質問

「なるほど」

「他に要件はありますか?」

★回答

「投資先のベンチャー企業が同族会社である場合には、持株割合が大きいものから第3位までの株主グループの持株割合を順に加算し、その割合がはじめて50%超になる時における株主グループに属していないことです 」

☆質問

「何か難しい要件ですね」

「まず、同族会社とはどのような会社ですか?」

★回答

「その会社の上位3位までの株主グループ(個人及び親族等)が、当該企業の株式等を50%超保有している会社をいいます」

「つまり、上位3株主グループの持ち株割合が50%超の会社をいうのです」

☆質問

「ということは、投資先が同族会社の場合は、上位3位までの株主グループで持ち株割合が50%超となるわけだから、それらの株主グループに属していないことがエンジェル税制を適用できる要件として必要ですね?」

★回答

「そういうことです」

☆質問

「具体的な例をあげて説明してください」

★回答

「株主として個人A、個人B、法人C、法人Dとその他の株主がいるとします」

「個人A、個人B、法人C、法人Dは、親族関係や資本関係で同じ株主グループを構成することはありません」

「個人Aが30%、個人Bが15%、法人Cが10%、法人Dが5%の持株割合とします」

☆質問

「上位3位株主で55%(30%+15%+10%)になりますので、この会社は同族会社になります」

★回答

「そして、個人Aと個人Bはエンジェル税制の対象となる個人株主にはなりません」

「法人Dは、上位3位内で50%超の株主ではありませんが、法人株主ですのでエンジェル税制の対象にはなりません」

☆質問

「では、法人Cが30%、法人Dが22%、個人Aが15%、個人Bが10%の場合はどうですか?」

「なお、個人Aはこの会社の創業者で取締役です」

★回答

「上位2位株主までで52%(30%+22%)になりますので、この会社は同族会社になります」

「上位2位までの株主で持株割合が50%超になりましたので、個人株主AとBは、会社の創業者でも、取締役であってもエンジェル税制の対象となる個人投資家に該当します」

☆質問

「なるほど」

「よく分かりました」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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