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週刊節税教室

山田洋行の裏金報道

法人税・所得税
第303号 2007/11/12

☆質問

「防衛専門商社である山田洋行の米国法人が、裏金を作っていたとの

報道がされています」

「なんか、役員報酬名目で特定の銀行口座に振り込まれていたとのこ

とですが、よく意味が分かりません」

★回答

「おそらく役員報酬として、各役員に支給された金額が、会社が管理で

きる一定の銀行口座に集められたのでしょう」

☆質問

「役員報酬として、役員個人に支給された金額が特定の口座に集めら

れたということは、税務上どのような意味になるのですか?」

★回答

「まず、役員個人に役員報酬が支給されると、役員個人は役員報酬に

かかる所得税と住民税を負担して、残りのお金は役員個人の財産に

なります」

☆質問

「なるほど、役員個人の財産ですよね」

★回答

「そして、そのお金が一定の口座に集められるということは、役員個人

が自分の財産をその口座に拠出したということです」

☆質問

「拠出したということは?」

★回答

「将来返してもらう意図があれば、その口座に貸し付けたということでし

ょう」

☆質問

「なるほど」

★回答

「あげたというのであれば、その口座に贈与したということになります」

☆質問

「なるほど」

「でも、これでは裏金ということにはなりませんよね?」

★回答

「そうですね」

「役員報酬が、各役員の生計資金としていったん支払われ、各役員の

意思で一定の口座に拠出されるのであれば、その拠出は口座を管理

している者への貸付か、贈与とされるでしょう」

「しかし、役員報酬が名目だけで、各役員に支給もされないで、一定の

口座にプールされるのであれば、やはり裏金といえるでしょう」

☆質問

「なるほど、ここら辺の事実認定で表にも裏にもなる、ちょっと微妙な問

題ですね」

★回答

「そうですね」

「裏金とはいえ、役員報酬として一度は個人の税金が課税されている

わけですから、完全なる裏金ではないですね」

「やり方しだいでは表金にも裏金にもなり得るお金です」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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