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週刊節税教室

親の土地に法人が建物を建てる (3)

法人税・相続税
第209号 2005/12/5

☆質問

「前回は、大赤字で繰越欠損金が多額にある子供の会社が、父親

の土地の上にアパートを建てることにより、会社に借地権が帰属す

ると、良いことばかりという話でした」

★回答

「そうでしたね」

「父親の土地の評価額は減って相続税対策になり、借地権が帰属

して受贈益が計上される法人も、繰越欠損金があるので税金が発

生しないということでした」

☆質問

「しかし、こんな良いことばかりで、落とし穴はないのですか?」

★回答

「ん~ 確かに繰越欠損金が多額にあっても、税金の問題が発生

する場合があります」

☆質問

「それはどのような場合ですか?」

★回答

「お父さんからの借地権の贈与で、子供が株主である会社の株式

の価値が上昇した場合です」

☆質問

「子供が持っている会社の価値が上がると、税務上はどうなるので

すか?」

★回答

「お父さんから借地権を贈与されたことにより、子供が持っている会

社の株式の価値が上昇したことから、その価値の上昇分だけ、父

から子に贈与があったとされるのです」

☆質問

「なるほど、そんな考え方で贈与税が課税されることがあるのですか

・・・驚きです」

「どのような場合に、課税されるのですか?」

★回答

「会社の資産(現金などのプラスの財産)より負債(借入金などのマ

イナスの財産)が多い状態を債務超過と言います」

「繰越欠損金が多額にある会社は、この債務超過の状態が多いの

ですが、借地権の受贈後においても会社が債務超過の状態であれ

ば、会社の株式の価値の上昇はなく、贈与税の問題も起きません」

「しかし、借地権受贈前で債務超過の状態でない会社、または、借

地権の受贈前は債務超過の状態であるけれども、受贈後は債務超

過を解消した場合には、父から子への贈与税の問題が出てくるので

す」

つづく

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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