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週刊節税教室

自社株を自分の会社に売却する(1)

相続税、所得税
第192号 2005/8/8

☆質問

『私が全株式を所有している小さな株式会社を経営しています』

『商法が改正されて、自己株を発行会社が買い取ることを自由に

できると聞いたのですが、本当ですか?』

★回答

はい、平成13年の商法改正により、会社が自由に自己が発行した

株式を買い取ることができるようになりました。

☆質問

『そうなんですか』

『通常、非公開株式はお金に換金できませんので、自分の会社に

株式を売却できると便利ですね』

『でも、私の持っている自分の会社の株を自社に売却した場合に

は、当然税金がかかってくるのですよね?』

★回答

そうですね。

財産を動かすと、必ず税金が付いてきます。

☆質問

『もともと1株50,000円出資して手にした株式を、自分の会社に

80,000円で売却しようと思います』

『この場合の税金の計算はどうなりますか?』

★回答

まず、会社の現在の資本金は、あなたが出資した時の1株50,000

円のままですか?

☆質問

『そのとおりです。資本金は設立時のままです』

★回答

そうしますと、税金の計算は次のとおりとなります。

80,000円(売却額)-50,000円(取得額)=30,000円(みなし配

当)

つまり、1株あたりの売却額から取得した時の価格を差し引いた金

額が会社からの配当金とみなされ、他の給与所得などと合算され

て税金が計算されます。

☆質問

『株式売却益ではなくて、みなし配当になるのですか・・・・』

★回答

会社に株式を買い戻させるということは、出資した金額50,000円

を払い戻させるということと、会社が今まで稼いだ利益を株主に

分配する30,000円ということの、2段階の取引と考えます。

会社が今まで稼いだ利益を株主に分配する行為は、通常の利益配

当と実質的に同じことから、配当とみなしているのです。

非公開会社株の配当は、原則として他の所得と合算されて税金が

計算されるため、高額所得者には不利となります。

しかし、会社をもうリタイアして他に所得がない方にとっては、

最低税率15%(所得税10%、地方税5%)で計算されるため、有利

といえます。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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