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週刊節税教室

少人数私募債で節税?

法人税、所得税
第190号 2005/7/25

☆質問

『同族会社のオーナーですが、会社で社債を発行すると何かとメ

リットがあると聞いたのですが、こんなちっちゃな会社でも社債

を発行することができるのですか?』

★回答

はい、できます。

社債とは、株式会社が発行する債券です。国が発行する債券が国

債ですから、それの株式会社版といったところです。

社債というと、上場会社などの大会社が発行するものと考えがち

ですが、条件を満たせば中小企業でも発行できます。

☆質問

『少人数私募債とかいうのですか?』

★回答

そうです。

社債は、株式会社が投資家にたいして債券を発行して資金を調達

し、その代わりに投資家にたいして利息を支払い、社債の償還期

日にお金を払い戻すものです。

この社債も、広く投資家を集めて(50名以上)行う場合には、決

算書を公開したり、役所に届出をしたりといった煩雑な手続きが

必要になります。

しかし、50名未満の投資家だけを集めて発行する社債は少人数私

募債と言って、簡単な手続きで中小企業でも利用することができ

ます。

☆質問

『わたしは、会社の資金が不足してくると身銭を切って会社に貸

し付けていますが、社債を会社が発行して、それを私が引き受け

て、会社に資金を注入するといったこともできるわけですか?』

★回答

できます。

☆質問

『しかし、私が会社にお金を貸し付けるのと、会社が社債を私に

発行してお金を会社に入れるので、何か違いがあるのですか?』

★回答

どっちでも同じようですが、税金の扱いでは違ってきます。

☆質問

『会社からもらう利息の税金ですか?』

★回答

そうです。

会社にお金を貸し付けて、その対価として利息をもらうと、もら

った個人の税金の扱いは雑所得とされます。

雑所得は、給与所得などと合算されて課税されます。

一方、社債利息を会社からもらうと、その利息は20%の源泉分離

課税の扱いになります。

源泉分離課税ですと、他の所得とは合算されずに、それだけで個

人への課税は終わりです。

つまり、銀行の預金利息の扱いと同様です。

☆質問

『高額な役員報酬をもらっている同族会社のオーナーにとっては

税金が有利ということですね?』

★回答

そうです。

さらに会社の税金も有利になることがあります。

☆質問

『会社の税金もですか?』

★回答

そうです。

会社からオーナーに株式配当金を支払っても会社の経費とはなり

ません。

しかし、会社からオーナーに社債利息を支払えば、社債利息は会

社の経費になるのです。

☆質問

『なるほど、会社も節税、個人も節税ですね』

『そしたら、社債を発行して高額な利息をオーナーに支払えば、

かなりの節税になりますね?』

★回答

高額な利息といっても、常識の範囲内であることが必要です。

そうでないと税務署に否認される可能性があります。

何事も程ほどに・・・

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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