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週刊節税教室

役員借入金の処理(1)

法人税
第121号 2004/2/16

☆質問

『中小企業を経営していますが、会社に対して多額の貸付金があります』

『会社の状況が思わしくなく、将来的に返済してもらえそうもありません』

『このような状況で何か税金で不利になることはありますか?』

★回答

中小企業が会社の代表者や役員から借入をすることはよく行われていま

す。

銀行がこんな調子では役員が自らの資金を会社へ注入して、会社の不

足資金を賄わなくてはなりません。

しかし、会社の状況が思わしくないと貸したお金も返してもらえないのが

現実です。

この役員借入金は、役員に対して金利を支払わなくても税務上は問題

ありません。

いつまでもそのままにしておいても良いのですが、相続の時には問題

になります。

つまり、会社にお金を貸付けている役員が死亡した場合、その貸付金

は相続財産になるからです。

☆質問

『もう返してもらえないかもしれない貸付金が相続財産とされて、相続

税を課税されるのですか?』

★回答

そういうことになります。

☆質問

『それではたまったものではないです』

『何か良い方法はありますか?』

★回答

ひとつには、会社への貸付金を放棄することです。

つまり、会社から見れば債務の免除です。

☆質問

『貸付金はもういらない。会社にくれてやる、ということですね?』

★回答

そうです。

貸付金を放棄した役員には税金の問題は関係ありません。

しかし、借入金をチャラにしてもらった会社には、税金の問題が関係して

きます。

借入金をチャラにしてもらうと債務免除益という益金が計上されてしまい

ます。

つまり、会社の利益となってしまうのです。

会社の利益となれば、税金がかかってきます。

☆質問

『私の会社は赤字ですが、それでも税金がかかってきますか?』

★回答

債務免除益の金額がその期の欠損金と過去からの繰越欠損金の額

より少なければ、債務免除による追加の税金は発生しません。

しかし、黒字の会社、繰越欠損金のない会社は債務免除により追加で

税金が発生することになります。

To be continued

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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