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週刊節税教室

法人での株式投資

法人税・所得税
第43号 2002/7/22

☆質問

『個人で株式投資をしているのですが、法人で株式投資した場合と税金の扱いはどのように違うのでしょうか?』

★回答

はい、違いがあります。ところで個人でやられている株式投資は儲かっていますか?

☆質問

『ニューヨークの暴落に伴う、東京市場の下落で相当損しています。1,000万円位やられています』

★回答

そうですか。それはお気の毒です。

個人の場合は、株式投資の損失は給与所得や事業所得、不動産所得の利益から引くことができません。

一方、法人での株式投資の損失は、法人の損失として本業の売上高から引くことができます。ですから、損が出た場合は法人が有利といえます。

☆質問

『では、株式投資で利益が出た場合はどうでしょうか?』

★回答

利益が出た場合は、個人が得です。

平成14年までは税率が26%ですが、15年からは20%(1年超保有した株式は10%)に下がります。

法人の場合は、地方税と国税を合わせて最低でも30%かかります。本業で利益がたくさん出れば、税率は42%くらいまで行きます。

☆質問

『なるほど。損した場合は法人が得で、利益が出ると個人が得ということですね?。他に違いはありますか?』

★回答

配当金の扱いが違います。

個人の場合には年間1銘柄10万円以下の配当は申告不要ですが、法人では全て申告します。

個人では配当控除という制度がありますが、法人でも受取配当金の益金不算入という制度があります。

☆質問

『総合的に考えると個人と法人のどちらで株式投資をしたら良いのでしょうか?』

★回答

自分の会社が不景気で赤字の続きの場合には、法人で株式投資をして利益をあげても、本業の数年間の赤字と帳消しにされて、税金を払う必要がありません。

利益を出せばかなり節税になります。

たとえ損をしても、本業の赤字とともに5年間損失の繰越ができ、その間に利益を出しても納税は発生しません。

しかし、法人で株式投資をすると、事業のお金と投資のお金の区別がつかなくなり、本業の屋台骨を揺るがすようなことにもなり兼ねませんので、注意が必要です。

一方、利益が出そうであれば、個人で株式投資をするのが税金上有利です。

しかし、利益が出るか出ないか分からないのが株式投資。

難しい選択です。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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