☆【生徒】
私は銀行から借入をしています。
この借入における金銭消費貸借契約書には、期日どおりの返済がない場合
の遅延損害金が規定されています。
この遅延損害金は消費税がかかりますか?
★【先生】
借入返済の遅延に伴う損害金は、利息に相当するものとして消費税の課税
対象とはなりません。
☆【生徒】
なるほど。
また、私の会社で販売している商品に対して、得意先から時々クレームがあ
ります。
当社に非がある場合には、得意先に対して損害賠償金を支払っていますが、
この損害賠償金は消費税の課税対象となりますか?
★【先生】
この場合、支払った損害賠償金が、クレームを受けた商品代金の値引きと認
められる場合には、その損害賠償金は売上代金の値引きの対価として消費
税の課税対象となります。
☆【生徒】
なるほど。
そうではなくて、得意先に生じた逸失利益や損失の補てん目的で支払った損
害賠償金であれば、対価性がないから消費税の課税対象とならないということ
ですね?
★【先生】
そのとおりです。
☆【生徒】
でも、売上代金の値引きか、損失の補てんかの判断は微妙ですね?
★【先生】
そのとおりです。
なかなか判断が難しいところです。
☆【生徒】
税務調査が入ったら揉めそうな問題点ですね?
★【先生】
そうです。
ですから、損害賠償金が得意先が蒙った損失の補てんであるということであれ
ば、その損失の程度とその補てんとして支払ったということを文書で残しておく
必要があるでしょうね。
売上代金の値引きとみなされると、得意先がせっかく損失の補てんとして受け
取った損害賠償金に対しても消費税が課税されてしまいます。
☆【生徒】
なるほど、よく分かりました。
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