週刊なるほど!消費税

個人事業者と法人との違い
課税事業者の判定基準(2)

第285号 2008/10/15

☆【生徒】

課税事業者の判定は、法人であれば2期前の課税売上高、個人事業者

であれば2年前の課税売上高が1,000万円を超えているかどうかというこ

とでした。

★【先生】

そうです。

1,000万円が課税事業者になるか免税事業者になるかの分かれ目です。

☆【生徒】

8月1日に法人を設立して決算日が3月31日の場合は、設立第1期が8か

月となりますが、3期目に課税事業者になるかどうかの判定はどのようになり

ますか?

★【先生】

第1期の課税売上高が8か月で800万円とします。

☆【生徒】

1,000万円を下まわっていますから、3期目も免税事業者となりますか?

★【先生】

いいえ。

800万円を第1期の月数である8か月でまず割って1か月当たりの課税売上

高を算出します。そして、それに12か月を掛けて1年間の課税売上高に引き

延ばすのです。

☆【生徒】

そうすると、800万円÷8か月×12か月で1,200万円になります。

1期目の課税売上高が1,000万円を超えていますので、3期目は課税事

業者になりますね?

★【先生】

そのとおりです。

☆【生徒】

同じ例で個人事業者の場合はどうなりますか?

★【先生】

個人事業者の場合は法人と違います。

☆【生徒】

もしかして8か月の課税売上高を1年に引き延ばさないとか?

★【先生】

ピンポ~ン 正解です。

個人事業者の場合は、8か月分の課税売上高800万円が1,000万円を

超えているかどうかで3年目の課税事業者になるかどうかが判定されます。

☆【生徒】

この場合の個人事業者は3年目も免税事業者ということですね?

★【先生】

そのとおりです。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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