週刊なるほど!消費税

会費の扱い

第286号 2008/10/22

☆【生徒】

会社でいろいろな会費を支払っています。

会費に消費税がかかるのか、かからないのか良く迷います。

判断基準を具体的に教えてください。

★【先生】

会費といっても様々な会費がありますよね。

☆【生徒】

例えば忘年会費はどうですか?

★【先生】

会費制の忘年会への出席費用は、消費税がかかると考えてよいでしょう。

忘年会というサービス提供の対価として支払ったと考えられるからです。

☆【生徒】

セミナーや研修の会費はどうですか?

★【先生】

忘年会費と同様で、セミナーや研修というサービスの対価ですので、消費税

はかかっていることになります。

☆【生徒】

なるほど、会費に消費税がかかっているかどうかの判断基準は、会費に見合

う物品の提供やサービスの提供が具体的にあるかどうかということですね?

★【先生】

そのとおりです。

☆【生徒】

同業者団体の会費についてはどうですか?

同業者団体に会費を支払っても、あまり意味がないというか、直接的な恩恵を

受けていないような感じですけれど・・・・

★【先生】

同業者団体としての通常の業務運営のため、また団体の存立を図るために団

体構成員に負担させる、いわゆる通常会費については、会費とサービスの提

供との間に明白な対価関係があるといえませんので、消費税が含まれていない

支払いとして扱うことになっています。

☆【生徒】

なるほど。

では、通常会費以外の会費については、会費とサービスとの間に明白な対価

関係があるかどうかで判断することになりますね?

★【先生】

そのとおりです。

しかし、明確な判断が困難な会費については、継続して消費税がかからない扱

いを団体及び会員がしている場合には、その処理を認めるとしています。

なお、この場合には、消費税がかからないということを、団体が会員に通知する必

要があります。

☆【生徒】

は~ そうなんですか。

よく分かりました。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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