週刊なるほど!消費税

納税義務(18)

第99号 2004/11/08

【先生】

 今回で白寿を迎えたなるほど!消費税。次回はついに区切りの100回

を迎えます。

【生徒】

 百から一をとると白になるから99歳が白寿なんですよね。

【先生】

 そうです。他にも祝い年は色々ありますね。

干支が60で一回りすることから60歳が還暦、

唐の詩人杜甫が詠んだ「曲江詩」の中にある「人生七十古来稀」より70歳が

古希、

「喜」の草書体が七十七と読めることから77歳が喜寿、

「傘」の略字が八十と読めることから80歳が傘寿、

「米」の字を分解すれば八十八となることから88歳が米寿、

「卒」の略体が九十と読めることから90歳が卒寿

などなど。

それから一般的に寿命が長いことを万寿と言ったりします。

【生徒】

 人生50年~ なんていうのはまだまだお子ちゃまって感じですね。

【先生】

 さて、前回は課税事業者選択について見ていきました。今回は納税義務の

お話の最後としてまとめてみたいと思います。

 まず納税義務判定の大原則は「基準期間の課税売上高」です。

【生徒】

 基準期間の課税売上高が1千万円を超えていれば納税義務があるんです

よね。

【先生】

 そうです。法人は平成16年4月1日以降開始事業年度、個人事業者は

平成17年度より判定の金額が1千万円となりました。それまでは3千万円

です。

 基準期間は法人は前々事業年度、個人事業者は前々年というのが基本です。

但し、法人の場合には前々事業年度が1年未満であれば特例があります。

【生徒】

 1年分に換算し直す計算が必要でした。

【先生】

 個人事業者については、年度の途中で事業を始めていた場合でも換算し直す

必要はありません。

 課税売上高にも注意が必要です。基準期間が課税事業者であったなら、税抜

にしなければいけませんが、免税事業者であったなら、たとえ5%を上乗せして

いたとしても、その総額が課税売上高となります。

【生徒】

 5%は消費税じゃなく値上げとして考えるんでしたよね。

【先生】

 課税売上高の判定には色々な特例がありました。法人では合併の場合と分割

の場合、個人事業者では相続の場合。

【生徒】

 通常の判定の仕方では免税事業者でも、特例に当てはまると課税事業者に

なってしまいます。

【先生】

 自ら課税事業者となるための制度もありました。

【生徒】

 課税事業者の選択ですね。

【先生】

 免税事業者は納税の必要もない代わりに還付もうけられません。還付を受け

たい場合には自ら課税事業者を選択することになります。

 個人事業者の方はちょうど平成17年が目前ですから、自分の消費税の納税

義務をきちんと把握しておきましょう。

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