【先生】
今週も始まりました週刊なるほど!消費税。
早速先週の復習をしてみましょう。
先週は納税の仕組みのお話でした。どのように納税額を計算しましたか?
【生徒】
預かった消費税から払った消費税を差引いて計算します。
【先生】
そうです。今日はそこから一歩踏み込んだ話になります。
前回では物を売ったときには消費税を預かり、買ったときには消費税を払うという話をしていました。
では会社などがお金をもらったときには必ず消費税を預かって、お金を払ったときには必ず消費税を払わないといけないのでしょうか?
【生徒】
・・・違うんですか?
【先生】
結論から言うと違います。
例えば給料をもらったときを考えて下さい。給料明細に「消費税○○円」なんて消費税を上乗せしてもらってる人はいますか?
【生徒】
うーん・・・もらえたらうれしいなぁ・・・
【先生】
会社にしてみたら、給料を払ったからといってその従業員に消費税も払っているということはありません。
つまり、様々な取引の中には、消費税がかかる取引と、かからない取引があるのです。
【生徒】
ということは、消費税のかからない取引をした場合、お金をもらったからといって消費税を預かる必要はないし、お金を払ったからといって消費税を払う必要はないということですね。
【先生】
その通りです。
消費税の納税額を計算するときには、多種多様な取引を消費税のかかる取引とかからない取引に分けて、その中から消費税のかかるものだけを取り出して、納税額を計算しないといけないのです。
この「取引を分ける」という作業が、実務では一番重要になります。
【生徒】
消費税のかからない取引は多いんですか?
【先生】
多いです。注意しないと、納税額の計算でとんでもない間違いをしてしまった!なんてことになってしまいます。
ここで来週からの予習も兼ねて、どういう取引に消費税がかかるのか、消費税法の規定を見てみましょう。
消費税法第4条及び第2条
『国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供には消費税を課する』
【生徒】
・・・何を言ってるのかわからないです・・・
【先生】
そうですね。単純化すれば
「日本で事業者がお金をもらって商売をすれば、消費税がかかります」
という感じでしょうか。
【生徒】
なんか当たり前のことを言ってるんですね。
【先生】
そう簡単にはいきません。あくまで法律用語ですので、単純化したものがそのままの意味というわけではないんです。用語一つ一つに海よりも深い意味が込められている場合があります。
次回からはその一つ一つの意味を見ていくことにしましょう。
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