追加の実地調査で、調査官から「外注先から社長の銀行口座にお金が振り込まれている」との指摘がありました。
このことは、どのようなことを意味しているのでしょうか?
通常は、外注先お金を支払うことはあっても、お金が入金されることはありませんし、返金などでも会社の預金口座に入金されるはずです。
それが社長個人の口座に入金されているということは、何か裏があると考えるのが通常でしょう。
●税務署
「社長の××銀行の普通預金口座に、外注先から50万円のお金が7月7日に振り込まれているのですが、これはどういうお金ですか?」
▲納税者(社長)
「えっ 外注先の山下さんから 振込ですか・・・」
ここで考えられるのが裏金作りです。
外注費に仮装して資金を外注先に支払、そのお金を個人にバックして裏金とするものです。
調査官もそう考えて再調査を依頼してきたのでしょう。
なんだか雲行きが怪しくなってきました。
●税務署
「社長、この山下さんからの入金、思い出せませんか?」
▲納税者(社長)
「ん~」
「あっ そうだ 思い出した」
「山下の社長が、営業車を購入したいけれど、金がないって言ってて、それで以前個人的にお金を貸したんですよ」
「その金が戻ってきたんだ」
「そうだ。そうだ。すっかり忘れていた。」
■会計事務所
「なるほど。そうだったんですか。」
「それなら個人の通帳に入金しているのも分かります」
●税務署
「それはいつのことですか?」
▲納税者(社長)
「3年くらい前かな・・・」
●税務署
「貸し付けたときに、契約書みたいのものは取り交わさなかったのですか?」
▲納税者(社長)
「うん 特別そういうことはしなかった」
「個人的に貸したんだからね」
●税務署
「その時は、山下さんに振込みで貸し付けたのですか?」
▲納税者(社長)
「いや 現金でだな」
●税務署
「社長の銀行口座から引き出して現金を手渡ししたのですか?」
▲納税者(社長)
「確かそうだと思う」
●税務署
「その時の預金通帳を見せてもらえますか?」
To be continued
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