パソコンの前に座った納税者の後ろに調査官が立って、パソコンの画面を覗き込んでいます。
Wordで作成した議事録のデータにカーソルを当てさせて、データの作成日を確認した後は、Excelで作成した棚卸し表をパソコンの画面で確認したいと言ってきました。
▲納税者
「棚卸し表ですか?」
●税務署
「そうです」
「Excelで作った棚卸し表のデータのあるところをまず見せてください」
▲納税者
「この棚卸しデータというホルダーの中にあります」
●税務署
「では、そのホルダーをダブルクリックしてください」
▲納税者
「はい」
●税務署
「決算書の在庫の内訳はどのデータですか?」
▲納税者
「棚卸し表No.2というデータです」
●税務署
「そのデータをダブルクリックして開いてください」
▲納税者
「はい・・・」
●税務署
「画面をスクロールして棚卸し表の合計額を見せてください」
▲納税者
「はい」 と言って、棚卸し表の合計額を画面に出します。
●税務署
「合ってますね。決算書の在庫金額と。」
▲納税者
「はい・・・」
●税務署
「ところで、その隣にある棚卸し表NO.1というExcelのデータは、何なのです
か?」
▲納税者
「あ~ これは修正前の棚卸しデータです」
●税務署
「修正前のデータ?」
「どういうことですか?」
「棚卸し金額を調整しているということですか?」
▲納税者
「違います」
「帳簿上の在庫を集計したのが棚卸しNO.1で、実際に在庫を数えて、在庫数量の調整をしたのが棚卸しNO.2です」
「棚卸し金額の調整なんかしていません!」
●税務署
「ふ~ん では、NO.1とNO.2の棚卸し表をプリントアウトしてください」
調査官は、完全に疑ってかかっています。
To be continued
さて、今回が本年最後のメルマガとなりました。
毎週、ご購読いただきまして、誠にありがとうございます。
1月2日は休ませていただき、1月9日から新年は発行が始まります。
会計事務所の日常の業務がかなり忙しく、「今週は休刊にしてしまおうか」といった悪魔のささやきが聞こえてくるのですが、何とか本年1年も継続して発行できましたことを大変うれしく思います。
7月19日号で、「ギックリ腰にて休刊」を発信しました折には、何人かの読者の方から「ぎっくり腰のお見舞い」や「ぎっくり腰にはこの病院が良い」とか「ぎっくり腰はこうやって治せる」などといったご心配のメールをいただきまして大変感激いたしました。
小さいときから何をやっても続かない私が、このように継続してメルマガを発行できるのも、私のつたない文章を読んでいただける読者の皆様がいるからこそと、痛感しています。
来年も税金について常に「分かりやすく」を念頭において当メルマガを発行して行きたいと思いますので、ご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。
また、私は、毎週このメルマガと、もうひとつ「週刊節税教室」というメルマガを書いておりますので、こちらのメルマガもご購読いただけると幸いです。
「週刊なるほど消費税」というメルマガも当事務所で毎週発信しておりますので、こちらのメルマガもご購読いただけると幸いです。
また、毎月アトラスNEWSにも1本原稿を書いておりますので、ご覧ください。
そして毎月、税務弘報(中央経済社)という税金の専門誌の1本~2本の簡単な原稿を書いております。
10月にはエコノミスト(毎日新聞社)の臨時増刊号に原稿を2本書きました。
では、皆様良い年をお迎えください。
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