建設会社の税務調査です。
調査当日です。
納税者である建設会社に9時45分くらいに出向きます。
■会計事務所
「おはようございます」
▲納税者
「おはようございます」
「先生、何か不安でしょうがないのですが・・・」
「先生に関与していただいてからの期は問題ないと思うのですが、それ以前の期については全て前の会計事務所におまかせでしたので、私はよく分かりません・・・」
■会計事務所
「今から心配しても仕方ありません」
「私が立ち会いますから大丈夫です」
▲納税者
「はい・・・」
経理担当者は、かなり心配そうです。
10時5分過ぎに調査官が来ました。
●税務署
「おはようございます」
「○○税務署の税野です」 と言って身分証明書を提示した後に名刺を交換しました」
今の調査官はみんな名刺を持っています。
チョッと前では、統括官以上でないと名刺は持っていないケースがほとんどでした。
今は、税務署のパソコンで名刺を作れるようになったため、みんな名刺を持っているようです。
それまでは、名刺は調査官が自分のポケットマネーで作っていたようです。
何か信じられない話ですが、本当のことなのです。
■会計事務所
「お手柔らかにお願いいたします」 とオチャラケてみましたが、ニコリともしません。
気難しそうな調査官です。
●税務署
「社長さんはいらっしゃいますか?」
▲納税者
「ええ、おります」
●税務署
「まず、会社の概要と取引先の状況などを社長さんからお話をうかがいたいのですが、来ていただけますか?」
「それと、会社案内がありましたらお願いします」
「組織図もあったら・・・」
かなり積極的で、やる気満々です。
あまりやる気満々だと困るのですが・・・
社長が来ました。
ここの社長も気が弱く、午後から意図的に地方出張をこの調査日に当て込んで入れてしまいました。
よほど税務調査が嫌なのでしょう。
▲納税者(社長)
「すみません。私は午後から地方出張に出ますので、今日の午前中だけ対応することになります」
●税務署
「え~ そうなんですか?」
「でも、出張先へは連絡はつきますよね?」
▲納税者(社長)
「ええ 国内ですから」
調査官は、会社の概況と取引先の状況、社長の個人的な情報を社長から聴取し始めました。
これで午前中は終わりました。
▲納税者(社長)
「先生、後は宜しくね?」 と言って出張に行ってしましました。
■会計事務所
「まったく、調査の日に出張行っちゃって・・・」
▲納税者
「本当は、今日行かなくてもよい出張なんですけどね・・・まったく!」
To be continued
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。