税務署は、司法書士が法人を作って節税するのは好ましくないと私に指導しています。
今では、司法書士法人の設立が認められていますが、この調査当時は認められていませんでした。
あまりに不合理なことを言うので、かなり前から医師だけに認められている医療法人のことを出して応戦です・・・
■会計事務所
「司法書士が法人を作って節税してはいけないとおっしゃいますけれど、医療法人はどうなんですか?」
●税務署
「医療法人は、公認会計士の監査法人と同じように組織で仕事をする必要があるから認められているんです」
「司法書士とはケースが違います」
■会計事務所
「ケースが違うっておっしゃいますが、何を言っているんですか」
「医師が1人でも法人になれる1人医療法人という制度があるではないですか?」
「税理士、司法書士、弁護士、弁理士などが法人化を認められなくて、医師だけ1人でも法人化が認められています」
●税務署
「・・・・」
■会計事務所
「1人医療法人なんか、まるっきり節税対策商品として我々は扱っていますが、これは問題にならないのですか?」
●税務署
「いや、1人医療法人は、既に法律で設立が認められていますから・・・」
■会計事務所
「司法書士が法人を別に作るのも違法でもなんでもないですよ」
「節税効果は1人医療法人の方が大きいのに、そっちはOKで、こっちはダメなんて納得できません」
●税務署
「・・・・」
■会計事務所
「個人事業の医師も概算経費の計上といった超優遇措置が講じられていますが、優遇しすぎですよね」
「やはり医師会の政治力が強いからですかね?」
●税務署
「ん~ まぁ そういうことにはお答えできませんけれど・・・」
■会計事務所
「いずれにしても、節税効果が強いから司法書士が別法人を作ってはいけないなどと言うことは私は受け入れられません」
●税務署
「ま、我々としましては、先ほどから申し上げていることを先生に理解していただきたいと言うほかはありません」
■会計事務所
統括官も困ったような顔をしています。
おそらく国税局からの指導で、こういうことを言わなければならないのでしょう。
彼らも言いたくて言っているわけではなさそうです。
もう、ここらで終わりにします。
いつまでも押し問答をしていても仕方ありません。
幕引きです。
「税務署の指導については理解いたしました」
「今後の税理士業務において、今回のご指導を十分考慮していきたいと思いますので、今後とも宜しくお願いいたします」
●税務署
「いや、こちらこそお願いいたします」
最後は、笑顔でお別れです。
なんか形だけの呼び出しであったような感じですが、税務署はこれが仕事ですから仕方ありません。
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