調査官が社長のロッカーの中まで見たいと言い出しました。
■会計事務所
「社長、ロッカーの中までも見せる必要はないですよ」
▲納税者(社長)
「いや、別にいいですよ。見られて困るものなんか入っていないから。」
調査官は、社長のロッカーを開けて中をのぞいています。
こんなことをされたのは、通常の調査では初めてです。
●税務署
「はい、ありがとうございました」
「もうロッカーを閉められて結構です」
■会計事務所
「何かありましたか?」
●税務署
「いえ、別に何もないです」
▲納税者(社長)
「私は、何も隠してないですよ、本当に・・・」
●税務署
「えーと。次に経理を担当している方はどなたですか?」
▲納税者(社長)
「経理担当は、田村です」
まだ、20代半ばの若い女性です。
●税務署
「田村さんは、どのような業務をやっているのですか?」
▲納税者(田村さん)
「請求書の発行から、支払、回収チェック、日報のチェック、小口現金などほとんどすべての経理処理をしています」
●税務署
「あーそうですか」
「田村さんの机の中も見せていただけますか?」
■会計事務所
「えっ、女性社員の机の中も見るのですか?」
「いいんですか?」
▲納税者(田村さん)
「別に・・・いいですけど・・・」
何で、こんなことまでする必要があるのでしょうか?
納得がいきませんが、納税者が許可しているのですから仕方ありません。
田村さんの机の引き出しを開けて、すべて確認しています。
何もないと思うのですが・・・
●税務署
「はい、机の中はもう結構です」
■会計事務所
「何かありましたか?」
●税務署
「いえ、何もないです」
「あと、机の上のものも見せていただいてよろしいですか?」
■会計事務所
「机の上のものと言いますと?」
●税務署
「机の上に置いてある書類などですが」
調査官は、机の上に立て掛けてあるファイルや書類のことを言っているようです。
■会計事務所
「どうしますか? 見せてもいいんですか?」
「拒否してもいいんですよ」
田村さんは社長の方を「どうでしょうか?」という表情で見上げました。
▲納税者(社長)
「別に見られて都合が悪いものなんかないはずですから、どうぞ・・・」
●税務署
「では、見させていただきます」と言って、机の上に立て掛けてある書類を1枚1枚めくって確かめています。
何か、以前経験した国税局の資料調査課の調査(査察調査ではないが、それに準じた調査)みたいな調査になってしまいました。
To be continued
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