週刊税務調査日記

何でもやってもらった調査(3)

第153号 2005/3/28

調査官が社長の机の中に領収書があるのを見つけ、質問しています。

この領収書は飲食店の領収書のようです。

▲納税者(社長)

「あぁ これは私がお客さんと飲みに行った時の領収書です」

「何か問題があるのですか?」

●税務署

「いや 何でそのような領収書が何枚も机の中に入っているのですか?」

▲納税者(社長)

「まだ未清算だからです」

●税務署

「いつもこのように領収書を貯めてから精算するのですか?」

▲納税者(社長)

「いいえ、そんなことはないですけれど、今回はたまたまです・・・」

●税務署

「いろんなところで飲んでるんですね?」

「これは赤坂、これは新橋、これは三軒茶屋・・・」

「お客さんをこんないろいろな場所で接待するのですか?」

▲納税者(社長)

「そうですよ」

●税務署

「ところで社長のご自宅はどちらでしたっけ?」

▲納税者(社長)

「自由が丘です」

●税務署

「この領収書の飲食店の所在地は自由が丘になっていますけれど、ご自宅の近くですよね?」

▲納税者(社長)

「ええ・・・」

●税務署

「ご自宅の近くでも接待されるのですか?」

調査官は、社長の机の引き出しに入っていた飲食店の領収書は、他人からもらったものか、社長が私用で使ったものがあるのではないかと疑っているようです。

ここでチョッと助け舟を出します。

■会計事務所

「たまたまだったんではないですか?ねぇ 社長?」

▲納税者(社長)

「そうだと思います・・・」

●税務署

「そうですか・・・」とチョッと不満そうな顔をしましたが、また社長の机の中を見始めました。

「ん・・・この鍵は何の鍵ですか?」

今度は机の中から鍵を取り出しました。

▲納税者(社長)

「ロッカーの鍵ですけれど」

●税務署

「そうですか。では、机の中を見せてもらった後に、ロッカーも見せていただけますか?」

▲納税者(社長)

「ええ、いいですけれど・・・・」

ロッカーの中まで見るとは、驚きです。

To be continued          

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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