調査官は源泉所得税の徴収にターゲットを絞ってきました。
●税務署
「この方に対しては源泉徴収をしていますか?」
▲納税者
「えーと。この人は臨時で一定期間雇った人ですね」
「臨時だったもので源泉徴収はしていないですね」
●税務署
「臨時だろうがなんだろうが、給与を支払ったら税金を預らなくてはダメじゃないですか」
■会計事務所
「金額はいくらですか?」
▲納税者
「12万円です」
「たいした金額ではないです」
●税務署
「たいした金額ではないって、金額が少ないから税金を取らなくていいってことはないですよ」
「扶養控除申告書はありますか?」
▲納税者
「いえ、この人からは取っていません」
●税務署
「扶養控除申告書を取ってなければ、乙欄で高額な源泉徴収が必要なんですよ」
「しかし、こういうところからして、ダメなんだな・・・」
「世の中で決められたことをチャンとできない人は、事業の経営もチャンとできないと私は思いますよ」
「いや、これはあなたを非難しているんではないんですよ」
「一般的な話です」
「しかし、これくらいのことをできないとな・・・」
とひとりでぶつくさと何か言っています。
▲納税者
「分かりました。これから気を付けます。」
●税務署
「それと、この支払いは個人のカメラマンに対してですか?」
▲納税者
「ええ、パンフレットを作成するためにプロのカメラマンに撮影を頼みました」
●税務署
「源泉税は?」
▲納税者
「源泉税を預らなくてはいけないのですか?」
●税務署
「あたり前でしょう、あなた」
「そんなことも知らないで、経営しているの?」
「だからこんなに借金を抱えるんだよ」
「何事も基本が大切。勘を頼りにした経営をしていてはダメですよ」
■会計事務所
「チョッと調査官。経営批判はやめて頂けますか」
こちらも聞いているだけで腹立たしくなりました。
一体何様のつもりでしょうか?
●税務署
「え、先生は何を勘違いしているんですか」
「私は納税者の経営批判などしていないですよ」
「これまでの調査経験を踏まえた一般的なことを申し上げているだけです」
「別に納税者を批判なんかしているつもりはないです」
何なんだ~
To be continued.
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