●税務署
「お母さん名義の投資信託もありますが、お母さん、自分で投資信託を買った記憶はありますか?」
▲納税者(お母さん)
「焼身自殺ですか・・・そんな恐ろしいこと・・・」
●税務署
「いや、いや、違います。焼身自殺ではなくて投資信託、証券会社で売っている金融商品です。」
▲納税者(お母さん)
「証券会社?私はそんな所行った事もないですよ」
「巣鴨のとげ抜き地蔵なら良く行きましたけどね・・・」
▲納税者(息子)
「母は、お金のことは一切父に任せていましたので、その投資信託も父が母のために買ったものだと思います」
●税務署
「なるほど。ですけれども、お母さんは働いたとことは一度もないのですよね?」
▲納税者(お母さん)
「ええ、ありませんよ」
「お父さんは良く働きましたよ」
「しかし働いてばかりいて、家庭のことは何にもしなかったんですよ」
「子供の運動会にだって・・・」
●税務署
「はい、分かりました」
「そうすると、働いたことがない人がなぜ投資信託を買えるかっていう事になるのですが・・・」
確かに、働いたことがなければ収入はないわけですから、お母さん名義の投資信託もお金はお父さんが出して、名義だけお母さんであるという考え方も出てきてしまいます。
そうすると、お母さん名義の投資信託も実質はお父さんの財産であるとされて、お父さんの相続財産に取り込まれてしまいます。
調査官は、明確に言いませんが、おそらくそう考えているのでしょう。
●税務署
「それでは、本日の調査はこれで終わりにさせていただきます」
「後は、今後金融機関などを回らせていただいて、過去の記録などを確認させていただきます」
「その後、またご連絡いたします」
■会計事務所
「連絡は、こちらにお願いできますか?」
●税務署
「分かりました」
To be continued
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