週刊税務調査日記

対立した調査 (4)

第92号 2003/12/22

調査官は、総勘定元帳と請求書の控とを税務署に持って帰りました。

▲納税者

「なんか、疑ってますね私のこと」

■会計事務所

「確かに、そのようですね」

▲納税者

「気分悪いですよね、なんか」

■会計事務所

「まあ、しばらくの辛抱ですから、我慢して調査を受けてください」

これで本日の調査は終了です。

疲れました。

1週間後に、納税者から事務所に電話がありました。

▲納税者者

「先生、今日あの調査官が書類を返すと言って来ましたよ」

■会計事務所

「突然ですか?」

▲納税者

「これから行っても良いですか?と言ったから、いいですよと言ったら来ました。

■会計事務所

「それで、すぐに帰りましたか?」

▲納税者

「いいえ、1時に来て4時までいました」

「またいろいろ質問してきました」

■会計事務所

「ダメですよ、あまり気を許すと」

「調査を受けるときには、我々の立会いの下でしないと」

▲納税者

「平気ですよ、私は何も後ろめたいことなどやっていないし」

■会計事務所

「こんど税務署から連絡があったら、必ず事務所に電話してください」

▲納税者

「分かりました」

それから、しばらくして税務署からまた税務調査に1日だけ行きたい旨の連絡が会計事務所にありました。

●税務署

「あと1日だけ、調査に伺いたいのですが」

■会計事務所

「先日も書類を返すといって半日調査されましたよね」

●税務署

「ええ、納税者の方が構わないと言いましたので」

■会計事務所

「調査を行うならば、私どもにご連絡をいただかないと・・・」

●税務署

「いやあ、書類を返すだけで伺ったのですが、納税者の方が良いと言ったものですから、質問させていただいたのです」

■会計事務所

「分かりました。でも今回の調査は半日にしてください。」

「納税者が午後は都合が悪いと言っていますので」

●税務署

「分かりました。では、午前中ということでお願いします」

      To be continued        

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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