過去5年間の脱税額の巨額さに納税者はびっくり仰天です。
▲納税者
「こんなの払えない、会社がつぶれちゃうよ」
●税務署
「会社がつぶれようが何しようが、結局あんたが悪いんでしょ」
▲納税者
「・・・・・・・・」
■会計事務所
「もう、社長は今回の件は反省しています」
「2度とやることはないでしょう」
「ですから、もう少し会社の体力から考えて払える額まで追加納税額を引き下げてもらえないでしょうか」
●税務署
「ん~」
責任者は腕を組んで思案しています。
「チョッと席をはずしてもらえますか」と社長と私の退室を促します。
他の税務職員などと相談するのでしょう。
私と社長は別室に移りました。
▲納税者
「もう、こんな思いをするなら2度と脱税なんかやらね~よ」
「昨夜はもう一睡もできなかったし、食い物ものどをとうらね~よ」
「先生、もう絶対にこんなことやらね。こんな思いをするくらいなら・・・」
■会計事務所
「そうですよ。こっちだって、社長がこんなことをやってたのを知ってたら申告書も作成しなかったですよ」
▲納税者
「いや、先生まで迷惑をかけちゃって、本当に申し訳ない」
「だけれど、追加の税金安くしてくれるのかな・・・」
■会計事務所
「そうでなければ、我々を外して話し合いなどしないでしょう」
▲納税者
「そうだよね」とチョッと明るくなりました。現金なものです。
席を外して20分くらい経ちました。
「トントン」とドアをノックして税務署の職員が来ました。
「お待たせしました。こちらへ来てください。」
時計は既に午後7時を回っています。
●税務署
「バナナの叩き売りではないけれども、会社の将来と社長の反省態度からある程度譲歩しました」と言って追加納税額を書いた紙を提示しました。
その紙を手に取ると、当初の納税額よりかなり減額されていました。
納税者に配慮してくれたのでしょう。
▲納税者
「もう少しだけ安くなりませんか?」
●税務署
「バナナの叩き売りではないといったでしょう!」と一喝されました。
▲納税者
「すみません・・・」
「分割でお願いします・・・」
To be continued
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