記帳代行をしていた行政書士の先生もこの脱税を知っていたということです。
信じられないことですが、やはり税務の専門家ではないのでリスクに対して無頓着なのでしょうか。
我々税理士がこのようなことをしたらせっかく苦労して取った資格がどこかに飛んで行ってしまいます。
実際、同じ地区の会計事務所が業務停止命令を受けたことも伝え聞いています。
事務所自体、存続の危機に陥ってしまいます。
とてもできることではありません。
話を戻して調査2日目です。
●税務署
「昨日の続きをやらせていただきます」
そう言って、皆黙々と脱税の集計作業を行っています。
もうこちらはただ見ているだけです。
▲納税者
「こんなに見つかっちゃって、新聞とかに出ないよね?」
よく脱税事件が新聞沙汰になっているのを納税者は心配しているようです。
■会計事務所
「出ないと思いますよ・・・たぶん」
▲納税者
「いや~、こんなの出ちゃったら商売続けられないもんね」
■会計事務所
「金額的には出てもおかしくない額だけど、誰かが情報を漏らさないことには出ないでしょう」
▲納税者
「そうだよね」
調査も進み、時間も5時近くになってきました。
どうやら脱税額を集計できたようです。
●税務署
「過去5年間で材料の返品取引にかかる脱税額はこのとおりです」
と言って紙を渡しました。
思った以上のとてつもない額です。
▲納税者
「こんな額払えねえよ・・・」
■会計事務所
「すごい額ですね、ほんとに・・・」
●税務署
「脱税した額には法人税、地方税、消費税の本税のほかに、35%の重加算税、年14.6%の延滞金でこのような額になります」
「押さえた預金通帳の残高でも足りませんね」
▲納税者
「こんなの払えないよ」
■会計事務所
「納税は分割にはなるんですよね」
●税務署
「なりますけど、延滞金は普通にかかりますよ」
▲納税者
「払えない・・・」
To be continued
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