「毎年税務調査が来る」ということを時々耳にします。
とても信じがたいことですが、本当にそのような会社があるみたいです。
では、なぜ税務署が毎年同じ会社に税務調査に来るのでしょうか?
答えは単純です。
「税務調査に行けば必ず税金を取れるからです」
調査担当の税務職員の仕事は税務調査に行って税金を追加で取ってくることです。
調査官の評価も「いくら追加で税金を取れたか」で決まります。
ですから、取れる会社には毎年でも行くことになるのです。
そういった会社は、おそらくきちっとした経理処理をしていないのでしょう。
幸い、当事務所ではそのようなお客様はいらっしゃいませんが、毎年税務調査ではたまったものではありませんね。
他に税務調査がよく来る会社の例として、還付申告のある会社があります。
例えば、輸出業を営んでいる場合、国内で仕入れる商品に対しては仕入れにかかる消費税を払っています。
一方、輸出売上は消費税が免税となっていて、売上代金に含まれる消費税はありません。
したがって、商品仕入れで支払った消費税が消費税の申告をすると還付されるケースがあります。
手広く輸出を行っていると百万円、千万円単位で消費税が還付されることになるのです。
税務署は、税金を戻すことに関してはうるさいです。
自分たちのポケットから返すわけでもないのに、還付申告を続けると申告の妥当性をチェックするために税務調査に来ます。
ですから、還付申告をする場合には、ある程度税務調査を覚悟しての会計処理、税務処理をする必要があります。
また、前期が黒字で今期が赤字の場合、税金の繰り戻し還付という手続きで、前期の税金を還付してもらう申告があります。
この場合も還付金額が多いと税務調査が入る可能性が高くなります。
税金を取るときも還付するときも税務調査では本当にたまったものではないですね。
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