☆質問
「平成20年度の税制改正で法人の寄付金に対する扱いが変わったと聞きました」
「どのように変わったのですか?」
★回答
「法人が特定公益増進法人等に対して寄付をした場合の損金に算入できる額が変わりました」
☆質問
「具体的に教えてください」
★回答
「法人税法では、寄付の相手先によって大きく3つの取扱を定めています」
「指定寄付金等、一般の寄付金、特定公益増進法人等に対する寄付金の3つです」
☆質問
「指定寄付金等とは?」
★回答
「国や地方公共団体に対する寄付と学校法人や公益法人等で財務大臣が指定したものを指定寄付金等と言います」
「株式会社がした指定寄付金等は全額会社の損金になります」
☆質問
「一般の寄付金の扱いはどうなりますか?」
★回答
「一般の寄付金とは、指定寄付金等及び特定公益増進法人等に対する寄付金以外の寄付金を言います」
「損金に算入できる金額に限度額があり、限度額は次のようになります」
損金算入限度額=(資本金等の額×0.25%+所得金額×2.5%)×1/2
☆質問
「資本金の0.25%と所得金額の2.5%の合計額の半分までの額の寄付金であれば全額損金に算入され、超えた額は損金に算入できないということですね?」
★回答
「そうです」
☆質問
「では最後に特定公益増進法人等について教えてください」
★回答
「特定公益増進法人等とは、独立行政法人や日本赤十字社、公益法人等で指定された団体、認定NPO法人等です」
「株式会社がこれらの法人に対して寄付をした場合には、一般の寄付金の損金算入限度額とは別に、以下の損金算入限度額が定められています」
損金算入限度額=(資本金等の額×0.25%+所得金額×5.0%)×1/2
☆質問
「なるほど」
「損金算入限度額が一般の寄付金とは別枠で、かつ資本金等の額の0.25%と所得金額の5%の合計の半額まで損金にできるわけですね」
★回答
「20年度の税制改正で、この損金算入限度額の計算において、所得金額の2.5%であったものが5%に改正されました」
「特定公益増進法人等に対する寄付については、その分だけ損金に算入される額が多くなったわけです」
☆質問
「よく分かりました」
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